機動戦士ガンダムOO

機動戦士ガンダムOO第25話(最終回)感想&備忘録「刹那」

明確な「悪意」を持つ敵、アリー・アル・サーシェスは撃ち落とした。 明確な「悪意」を持つ敵、アレハンドロ・コーナーも討った。 でも、「無意識の悪意」を持つ存在、グラハム・エーカーとは決着付かず――― という所で、「世界の変革は成った。しかし、精神…

機動戦士ガンダムOO第24話感想&備忘録「終わり無き詩」

今話のテーマは「死にゆく者から生き残る者へ託される『思い』」。 「生きて成さねばならない事」がある。 でも、志半ばにそれが叶わないなら? その答えが「仲間」。 イオリア・シュヘンベルグも、ロックオン・ストラトスも、そしてまた、今話で散っていっ…

機動戦士ガンダムOO第23話感想&備忘録「世界を止めて」

ロックオン・ストラトスとアリー・アル・サーシェスの戦いから、「ソレスタルビーイングはテロリストじゃない」というメッセージ、「託された思い」、確かに伝わりました。 今話ではロックオン・ストラトスとアリー・アル・サーシェスと終始比較され、それは…

機動戦士ガンダムOO第22話感想&備忘録「トランザム」

世界はアレハンドロ・コーナーとリボンズ・アルマークに掌握され、三大国はガンダム掃討作戦・「フォーリン・エンジェルス」を発動し、一般人代表の沙慈君には恨まれる…と、「ガンダム」に味方する者は最早どこにもいません。 そんな中で、「ガンダムが作ら…

機動戦士ガンダムOO第21話感想&備忘録「滅びの道」

ガンダムの存在意義が薄れて「闘う理由」を失いかけていた刹那君が、ヴェーダからのリンクが切れてその「戦う理由」たる「ガンダム信仰」を完全に叩き折られるんですが、「生きてやらねばならない事がある!」と咆哮して再び「戦う理由」を取り戻すシーンが…

機動戦士ガンダムOO第20話感想&備忘録「変革の刃」

今回は、ラスボス候補だった筈のアレハンドロさんが小人化してラスボス候補から転げ落ち、代わりにリボンズさんと王留美さんがラスボスとして一気に浮上。今期の着地点と来期の姿が垣間見えてきた…という感じです。機動戦士ガンダム00 3 [DVD]出版社/メーカ…

機動戦士ガンダムOO第19話感想&備忘録「絆」

今回は、「協調を知ったティエリアさん」が熱かった。「自らの『戦う理由』を語る刹那君」が爽快でした。「二度に渉って『戦争根絶』の邪魔をしたアレハンドロ・コーナーさん&リボンズさん」には思わずニヤリ。そして、「沙慈君に涙は見せなかったルイスさ…

機動戦士ガンダムOO第18話感想&備忘録「悪意の矛先」

今話は、トリニティへの怒りを視聴者に起こさせ、それによって刹那・F・セイエイの行動に対して共感させ、視聴者と刹那・F・セイエイの怒りのベクトルを一致させ、刹那・F・セイエイ達を作中善として描写する為のお話でした。機動戦士ガンダム00 2 [DVD]…

機動戦士ガンダムOO第17話感想&備忘録「スローネ強襲」

今話で面白いのは、3大国がソレスタルビーイングへのカウンターとして結束したように、プトレマイオス組もトリニティ側へのカウンターとして結束しているトコです。また、アレハンドロさんの立ち位置は「人間が嫌いな神さま」のポジションらしい事が分かっ…

機動戦士ガンダムOO第16話感想&備忘録「トリニティ」

今回面白かったのは、「視聴者」と似た立ち位置を取っているのが「監視者」、「トリニティ組」、「3大国」、「沙慈君&ルイスさん」と、プトレマイオス組を除く勢力だけで構成されていて、制作者側が視聴者とプトレマイオス組とは距離を取らせようとしてい…

機動戦士ガンダムOO第15話感想&備忘録「折れた翼」

今話は、刹那君が「存在理由」を失い、「失敗が許されない」筈のガンダムマイスター達が敗北を喫してしまい、全てが「破壊」された中から、天より舞い降りたガンダムスローネを始めとする新しいガンダムが登場し「再生」が開始されていく中で、アレハンドロ…

機動戦士ガンダムOO第14話感想&備忘録「決意の朝」

今回は「スメラギさんと留美さんの乖離」、「『平和への思い』とアレハンドロさんの乖離」、更に「スメラギさんとヴェーダの乖離」まで匂わされ、互いに思惑を抱えつつも纏まっていく「世界」に対してソレスタルビーイングの中に響く不協和音が不吉な陰を落…

機動戦士ガンダムOO第13話感想&備忘録「聖者の帰還」

今話は、「正体の暴露」を通じて、たとえは「思い」や「信仰」や「神」までもが違っても、「歩み寄る事」が出来る事を刹那&エクシアが提示した話。「思い」や「信仰」や「神」が違うから争いが起き、今回のアザディスタンの内戦もそれが原因でしたが、それ…

機動戦士ガンダムOO第12話感想&備忘録「教義の果てに」

今回は先回提示された「全知全能」のうちの「全能」の否定の続きとも言える話ですが、救いが無くて酒を飲まざるを得なかったアレルヤ君に対して、刹那君の方は次回「救い」が与えられそうな所がちょっと違って、刹那君の今後を占う話、今回「信念」を砕かれ…

機動戦士ガンダムOO第11話感想&備忘録「アレルヤ」

先回、先々回が神の「全知全能」のうち「全知」の部分の不完全性についての提示だとしたら、今回は「全知全能」のうちの「全能」の部分の不完全性についての提示。 人は神ではないから、「全ての子羊」を助ける事はできない無力さ、神たる身は「祝福されなか…

機動戦士ガンダムOO第10話感想&備忘録「ガンダム鹵獲作戦」

今回は前回に引き続きガンダム、引いてはソレスタルビーイングの弱点が露見され、「神」の領域へ挑もうとしている「ソレスタルビーイング」に、「神になんてなれない。」と、「現実」の申し子であるセルゲイさんによって「現実」を突き付けられるという象徴…

機動戦士ガンダムOO第9話感想&備忘録「大国の威信」

今回は「女達の戦場」という言葉がしっくり来る話でした。ソレスタルビーイングの女性陣だけでなく、ルイスさんが戦禍に飲み込まれ、マリナさんの「救世主への信仰」、絹恵さんが「視聴者と一緒にソレスタルビーイングの謎に迫る」、それぞれのイベントへの…

機動戦士ガンダムOO第8話感想「無差別報復」

今回は、刹那君の「守りたいモノ」としてのマリナさんとの初めての接触と、「現場と上層部の乖離」の伏線敷設。MS IN ACTION!! ガンダムエクシア出版社/メーカー: BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)発売日: 2007/11/23メディア: おもちゃ&ホビー購入: 4…

機動戦士ガンダムOO第7話感想「報われぬ魂」

サーシェスさんの登場で、刹那君が「ソレスタルビーイングのガンダムマイスターとしての闘い」ではなく「刹那・F・セイエイ個人としての闘い」との葛藤を抱える伏線を敷設。 サーシェスさんの役割は現時点で推測出来るだけでも次の4種類。 刹那君から見た立…

機動戦士ガンダムOO第6話感想「セブンソード」

今回の話は、「秩序の為の人殺し」という似て非なる立ち位置のでソレスタルビーイングとPMC、それに在籍する刹那君とアリーさんの、やはり似て非なる二つの対決路線の提示。 「一国家の秩序の為の人殺し」として傭兵を生業にしているアリーさんと、「地球の…

機動戦士ガンダムOO第5話感想「限界離脱領域」

今回のテーマは「人間の生存を許さない宇宙の清浄さ(=神そのもの、或いは自然の厳しさ)」に対して、沙慈君達中心の前半では「宇宙の怖さ」を描写し、アレルヤ君達中心の後半では「目の前にいる人を救いたい」という、ソレスタルビーイングの理念と逆の願い…

機動戦士ガンダムOO第4話感想「対外折衝」

今回はマリナ・イスマイールの現時点での立ち位置の説明と、彼女がソレスタルビーイングとは違うアプローチで立ち向かおうとしている「大人の世界」の壁の厚さの提示。 ソレスタルビーイングのような現時点では局地戦では無敵を誇る「ガンダム」でさえも、「…

機動戦士ガンダムOO第3話感想「変わる世界」

今回は、刹那君&ティエリアさんの理想主義と、セルゲイさんの現実主義が印象的でした。3人とも極めて象徴的に2度も執拗に描写されているんですよね。 そして同じく2度描写されている事を、「(不動の筈の)教科書の紛争」が、「(変革していく)現実の紛…

機動戦士ガンダムOO第2話感想「ガンダムマイスター」

今話を観ると、登場人物の多くが「自分を殺してる」、「自分を見失っている」という印象を受けました。みんな「これ/それが ガンダムマイスター/ソレスタルビーイングだ!」とばかり言っていて、「自分の名前」がどこにもない。今話でストラトス兄貴が刹那の…

機動戦士ガンダムOO第1話感想「ソレスタルビーイング」

矛盾を内包したまま状況を開始したソレスタルビーイングと、矛盾から目を反らして「歯車」に徹しようとする主人公・刹那・F・セイエイ。 「神はいるか?」という問いにも、今は「神なんかいない」とする主人公と、「神は我々だ」と思ってそうな仲間、「それ…