十二国記にツンデレを発見。

 今日は仕事をしながら十二国記の米国版DVDを流して、杉本さんの電波っぷりを心ゆくまで堪能していたのですが、途中で何か引っかかる台詞が。「月の影 影の海 八話」の中盤、旅芸人の黄鉄から、陽子に朱旌の札を渡されるも、陽子は受け取れないと拒んでからの黄鉄の台詞。

英語版の台詞

"It's not mine. It was my sister's. That's right, my sister and I used to travel the land alone. And we were always on the run from the officials. And I let her die.I don't want you to end up the same fate she had... Damn it! I'm sorry to tell you such a story!" by Koutetsu

英語版のSunithaによる意訳

「俺のじゃない。妹のだ。妹と俺は昔二人っきりで旅をしていた。そしていつも役人に追われていた。そして、死なせた。俺はお前に妹と同じ運命で死んで欲しくなくて!くそ、すまん、こんな話をして…」(黄鉄)

日本語版のオリジナル

「俺のじゃない。妹の分だ。昔二人っきりで旅をしていて、いつも役人に追われてて、死なせた。だから!またそんな目に遭わせたくなくて!くそ、すまん、こんな話…」(黄鉄)


 つまり、英語版の解釈では、黄鉄さんが「そんな目に遭わせたくな」かったのは、陽子の事で、自分が属している朱旌の一座の事じゃないんですね。日本語を見ていると、陽子に冷たく当たったのは、仲間を守る為だったんだ、と謝るシーンだと少なくとも私は捉えていたんですが、英語版の解釈では、黄鉄さんには陽子が妹の姿とダブってしまっていたので、自分といたらまた死なせてしまうから陽子を追い出すように冷たく当たっていたとかいうツンデレ的解釈になるのです。チクショウ、負けたよ、アメリカさん。完敗だよ。私はそんな事思いもしなかったよ。ツンデレの未来は君たちに任せた!(バカ)