仲間か、なんか羨ましい・・・。 Yes!プリキュア5第18話感想 〜突撃!かれんの私生活〜



 今回は「仲間」に纏わる水無月先輩、増子さん、アラクネアさんのお話。
 「仲間」「明るく」なった水無月先輩、かつては存在したらしい「仲間」がいなくなって、今は一人でサンク・ルミエール通信を発行しているものの、初登場に比べて随分と丸くなった増子さん、相変わらず「仲間」を否定した独力志向で、「自分のやり方」を通そうとして、今回も失敗したアラクネアさんがそれぞれ描かれてました。

水無月先輩
「掛け替えのない、私の大事な仲間なの!絶対に傷つけさせはしない!!」

増子さん
「仲間か、何か羨ましい・・・。」

ラクネアさん
「私には私のやり方が有ります。今日こそ必ずプリキュアを倒してみせます!」













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 今回最も謎だったのは、水無月先輩の「脅迫的な責任感」

水無月先輩
「私が世話をしないと、この子達は生きていけないから。」

「ホントは世話なんか焼きたくない、でも、何かしてないと。」

 これは、第5話で、「やっぱり、私がやらなきゃダメみたいね・・・。」と、独白していたのと同種の「責任感」なのですが、今回のエピソードで解決していないように見えるので、増子さんの「仲間」に関する伏線と同様に、尾の長い伏線になりそうです。(多分)

水無月先輩
「人の邪魔はするし、遠慮はしないし、迷惑な時もあるけど!
掛け替えのない、私の大事な仲間なの!絶対に傷つけさせはしない!!」


 取り敢えず、今、現時点で敷設されてる伏線は、夢原さんの「本当の自分の夢」、春日野さんの「役者さんへの道」、秋本先輩の「夢原さんのお父さんとの邂逅」ぐらいですが、今回の水無月先輩の「脅迫的な責任感」は、夢原さんの「本当の自分の夢」には及ばないものの、春日野さんの「役者さんへの道」と双璧を成すくらい牆壁の高い伏線の予感がします。

 今回のもう一人の主役の増子さん。

 初登場の時は、無断で写真を撮って記事にしちゃう娘でしたが、いつの間にか「肖像権」という概念を理解したようです。第9話の感想でもちょっと書いたんですが、本来の第9話では、「肖像権」とか、「プライバシー」とか、「人の心を大事にする報道」をテーマにしていたのに、何かの理由でナッツのエロ光線エンドになったのかもしれません。
 そう考えると、もしかしたら、昨今の芸能関係の報道に見られる「個人のプライバシー」よりも「話題性」を優先する態度を「構造」の矛盾で皮肉っていたのかもしれません・・・。(考え過ぎ)

 何はともあれ、ちょっと見ない間にジャーナリズムをちょっとずつ吸収していた増子さんですが、どうやら部員がいなくなっても、けなげにジャーナリストの遙かな高みを目指す健気な少女でした。

増子さん
「あ、いや、私一人しかいないんです、サンク・ルミエール通信は。まあ、色々ありまして。」

 か、可愛い・・・。

 誰か、増子さんのフィギュアを作って下さい。やっぱり、プリキュアでもレギュラーでもないこの娘がプリキュアさんを三段抜きでぶち抜いて一番可愛いのです。もう、増子さんが6人目でいいじゃない。

 アラクネアさんは、と言うと、水無月先輩のお宅に襲撃を掛けたものの、またも敗走してしまいます。「私のやり方」も結構ですが、ギリンマさんやガマオ君に声を掛けて、戦力3倍で立ち向かえば勝てる事に何故気付かない。




 

 さて本編、水無月先輩を試すかのように夢原さん達抜きでのインタビューを要求した増子さんですが、夢原さん達が黙っている筈も無く、あの手この手で目立ちに掛かります。
 一体何がしたいんだ夢原さん・・・・・・。

 坂本さんが呼ぶまで気付かない増子さんも大概だとは思いますが、いつの間にか女の色気を武器にすることを覚えて、セレブ堂のシュークリームを用意させた夢原さんと春日野さん。

 嗚呼、夢原さんが春日野さんに感化されて穢れていく・・・・・・。

 そんなワケで水無月先輩も流石に限界。
 礼儀正しい深窓の令嬢の仮面は、「水」に流してお怒りモードです。

水無月先輩
「もう来なくていいわよ!!」

 けれど、すっかり水無月先輩を舐めきった後輩共と、性悪な親友にそんな剣幕が通用する筈もありません。舐めきったプリキュア仲間さん達による、タメ口大会が幕を開けます。

夏木さん
「のぞみの所為でかれんさん怒っちゃったじゃな〜い。」

秋本先輩
「ダメよ〜、かれんはああ見えて怒り出したら止まらないんだから〜。」

夢原さん
「たまには怒った方がストレス発散にもなるしね〜。」

春日野さん
「怒るとお肌スベスベに〜。」

・・・完全に舐められてるよ・・・。

増子さん
「今日の会長、突然慌てたり、吹き出したり、怒ったり、なんかイメージ違う・・・。」

 ええ、一話から見てる私も驚きです。頭脳労働者がヒエラルキーの最下層に追いやられる。なんて変な世界だ。

 その後、斯く斯く然々、丸々馬々の後に、今日の敵も水無月先輩のお宅訪問。増子さんをウツボカズラに呑ませた状態で戦闘開始です。

 早速レモネードフラッシュの大盤振る舞い。

 ウジャウジャウジャ・・・。

ラクネア
「当たるものか、そんな攻撃!」

 しかし、如何なる神の手が作った偶然か、増子さんを呑ませたウツボカズラに当たって、偶然にも、ありえないけど、増子さんを助けてしまいます。

 無茶苦茶悔しそうなアラクネアさん、ついてないにも程がある。

 一方で初めての活躍で嬉しそうな春日野さん。

春日野さん
「やったぁ!」

 ・・・今、確かにアラクネアさんと同じ気持ちを共有できた気がする。

 しかし尚も続く戦闘、先輩を先輩とも思わない、傲慢不遜な態度が災いしたか、底無し沼にハマって大ピンチのプリキュアさんとケダモノ2匹。
 ケダモノ達に至っては、春日野さんを踏み台にして、自分たちだけ助かろうとしています。

 なんて凄絶な地獄絵図、教訓的に「先輩を敬う」事を子供心に植え付けようと言うのか・・・。

 それでも戦闘は続きます。アラクネアさんとコワイナーに対し、プリキュアさんは水無月先輩一人、圧倒的な劣勢です。
 この劣勢の挽回の為に、知性のプリキュアさんはどんな華麗な策を以てするのでしょうか。

 はあああああああっっっっ!!

 ( ゚д゚)ポカーン

 ラリアットだった。
 
 プリキュアさんがラリアット・・・。何かの見間違いだと信じたい・・・。
 
 今年のプリキュアは失うものは何も無いのだろうか・・・。いくらなんでも背「水」の陣を敷くのが早すぎです。

 優しい水無月先輩は、ロクデナシ共の地獄絵図が、このまま全員奈落の底まで沈めばいいなんて「夢」にも思わなかったらしく、即座にアクアストリームで仲間達を救出。

 確かに「優しい」です・・・。

水無月先輩
「いい加減にしなさい!
私の大切な仲間になんて事するの!」


「絶対、傷つけさせはしない!」

 そんな水無月先輩の気持ちが伝わったのか、改心したプリキュアさん4人が戦線復帰します。
 しかし、現実はそんなに甘くない。

 すかり。すかり。

 さっぱり当たりません。

春日野さん
「全然当たらない!動きを止めないと!」

 待て、黄色、お前は何もやってないだろ。

 てーか、お前にだけは言われたくない。

 さっき珍しく当たったからって、水無月先輩に命令する春日野さん。
 ついさっき、水無月先輩に助けてもらった恩をもう忘れてやがる。

 春日野さんが、アイドルとして売れたりなんぞしたら、小神あきらさんのような先輩になるにちがいありません。

 そんな煩わしい外野を余所に、アラクネアさんとガチバトルを繰り広げる水無月先輩、華麗な脚技を炸裂させたり、アラクネアさんの攻撃を予測したりと、溢れる知性の圧倒的スペックを遺憾無く発揮してくれています。

水無月先輩
「あなたのやり方なんて、全てお見通しよ!」

 こうして、ヒエラルキー最下層の頭脳労働者の水無月先輩の大活躍によりアラクネアさんの撃退に成功です。

 ホント、苦労してるなぁ水無月先輩。













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・おまけ
増子さん
「謎のスーパーヒロインです!これがもう強くて恰好いいんですよ。」

おタケさん
「こういうのが今流行ってんのかい?」

 相変わらず販促に余念が無いなぁ、スタッフ様は。