魔法少女リリカルなのはStrikerS第22話感想「Pain to Pain」
今回はキャロさんの対話でルーテシアさん救済へ向けて動き始め、爆弾発言で益々人気が無くなっていくクアットロさんとディエチさんの会話で相対的にナンバーズが「打倒されるべき対象」と「救済されるべき対象」の線引きがはっきり引かれました。開始時点での悪役が「更なる悪役」の登場で相対的に救済されたり、味方になる展開を補強されたりするのはよく使われる手法ですが、ここまで悪役に徹してくれるクアットロさんみたいなキャラは或る意味清々しい位です。断っておきますが、私はクアットロさんは別に好きでも何でもありません。気の毒な立ち位置だとは思いますけど。あしからず。
魔法少女、ふたたびカードになりました。
魔法少女リリカルなのはStrikerS サウンドステージ03 10/03発売
魔法少女リリカルなのはStrikerS サウンドステージ03
- アーティスト: アニメ
- 出版社/メーカー: King Records =music=
- 発売日: 2007/10/03
- メディア: CD
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なのはさん
回想時点ではまだ「母親になる覚悟」をしていないなのはさんですが、この回想は「母親になる覚悟」を補強する為のエピソードと解釈。クアットロさんに負けるな、なのはさん。
「幸せにしてあげられる自身がありません。」(なのはさん)
「私は、いつも自分の事ばっかりで、優しい母親になれる資格も・・・多分ありません。そして何より、私は空の人間です。」(なのはさん)
「ママ、いい子。」(ヴィヴィオさん)
ルーテシアさん
「貴方と話すの、キライ・・・。」と、年相応の幼さを見せながら、幼いが故の寂しさ、ゼストさんの死期とアギトさんのロードの切望に対する「一人になる事への恐怖」がルーテシアさんの行動を行動させています。
「ゼストももうすぐいなくなっちゃう。
アギトもきっと、どこかへ行っちゃう。
でもこのお祭りが終われば、ドクター達やウーノ達みんなで11番を探してくれる。
そしたら母さんが帰って来る。
そしたら私は不幸じゃなくなるかも知れない・・・。」(ルーテシアさん)
ですが、その純粋さ故にキャロさんの言葉が響きます。
「幸せになりたいなら、自分がどんなに不幸で悲しくても、他人を傷つけたり不幸にしたりしちゃダメだよ!
そんな事したら、欲しいモノも幸せも、何も見付からなくなっちゃうよ!」(キャロさん)
そしてすかさず頼れる仲間、エリオ君とフリードがすかさず相槌を打って「仲間パワー」を強調。二人ともいい子です。
「同じくエリオ・モンディアルと、騎竜フリードリヒ!」(エリオ君)
しかし、レイジングハートで自分の首を絞めているクアットロさんがとんでもない事を。
「ドクターが仕込んでくれたコンシデレーション・コンソールで
だれの言う事にも聞く耳を持たない無敵のハートをプレゼント!」(クアットロさん)
涙を流しながら攻撃を命じるルーテシアさん。そしてエリオ君に「ガリュー」と呼ばれたり、俄に「人扱い」されたガリューさんがどう出るかな?
ナンバーズ
或る意味スカリエッティさんの世話女房的位置のウーノさんはともかく、クアットロさんがスカリエッティさんに並ぶ外道傾向を強めていって、ナンバーズ全体のスケープゴートになって行ってる感じです。
これだけ外道発言して、且つ他の姉妹、視聴者の好感度が高いチンクさんやセインさんを悪く言っているとなると、もう本当に相対的にチンクさんやセインさんが救済される方向に行きそう。また、今回はディエチさんもチンクさん側のキャラであることが判明。
それにしても、改修中のチンクお姉さんが洗脳とかされてないか心配です・・・。
「こんなに弱くてちっちゃい命が、それでも生きて動いてるの見ちゃうと、この子達は別に関係無いんじゃないかって。」(ディエチさん)
それに対する悪役の王道を行くクアットロさん。視聴者の敵意を一身に受けて大変だと思いますが、それなりに頑張れ。
「おバカなディエチちゃん。あなたもチンクやセインみたいなつまんない子なのね。」(クアットロさん)
「何にも出来ない無力な命なんて、その辺の虫と同じじゃない。」(クアットロさん)
何やらなのはさんを倒す秘策があるみたいですが、なのはさんを敵に回したらどうなるか知らないのですか…・・・
「ま、予想の範疇よ。あの人の終幕はここ、玉座の間だから。」(クアットロさん)
ここで突然仮説を立ててみる。「ナンバーズで飛べる人達は悪者」?
飛べる人 | 飛べない人 | よく分からない人 |
トーレさん | ウーノさん | ドゥーエさん |
クアットロさん | チンクさん | ノーヴェさん |
セッテさん | セインさん | ウェンディさん |
オットーさん | ディエチさん | (ギンガお姉さん) |
ディードさん |
ダメだ。ウーノさんが入ってる。失敗失敗。
ザフィーラ&ヴァイスさん復活。
ヴァイスさんのトラウマの原因となった子、ラグナさんが登場。何とヴァイスさんの妹。
「お兄ちゃんが元気になったら、私達また昔みたいに話せるかな。お兄ちゃん、私―――」(ラグナさん)
な、なんていい子。ヴァイスさん、責任とって嫁に貰うんだ。
さて、冗談はおいといて、ヴァイスさんの復活の鍵は、ヴァイスさんの枕元の手紙にありそう。ティアナさんかラグナさんか、いずれにしても、起きたらモテモテ状態のヴァイスさん、彼が眠っている間に何が有ったんだ。
あと、ラグナさんは、スカリエッティさんの技術で目が元に戻る事になるんじゃないかな。つまり、「人を不幸にする」スカリエッティさんの技術も、使い方によっては、「人を幸福にできる」という事。勿論スカリエッティさんとクアットロさんを筆頭に、次点でウーノさん、ドゥーエさんは打倒しなくてはいけませんが、フェイトさんがスカリエッティさんを「愛情の有無」で否定するベクトルを持っているなら、ラグナさんの目を治す方向で話が進んでも全く吝かじゃない。いや、寧ろ歓迎しますよ!よし、頼みましたよ、都築さん!(切実)
そして、復活したザフィーラさんが格好良すぎ。というか、ザフィーラさんの声聞くのまだ二回目・・・。ザフィーラさんの怪我を思ったアルトさん達の意向を汲んでヴァイスさんを見守る役に伏せっていたザフィーラさんが、ヴァイスさんの為にも無茶を承知で歩き出す姿がカッコ良すぎます。ザフィーラさん見直したよ!
「どう生きるか、どう戦うか、選ぶのはお前だ。お前が目を覚ますまで見守ってやってくれとアルト達に頼まれていたが、その役目ももう済んだ・・・。」(ザフィーラさん)
「旦那!あんたそんな体でどこへ・・・」(ヴァイスさん)
「やらねばならぬ事がある!」(ザフィーラさん)
フェイトさん
「だけど、ソニックもライオットもまだ使えない。あれを使ったらもう後がなくなる。スカリエッティまでたどり着けなくなったら最悪だし、逮捕出来ても他のみんなの救援や援護に回れなくなる。」(フェイトさん)
焦燥するフェイトさんは、スカリエッティさんの挑発に引っかかってスカリエッティさんのISが発動、捉えられてしまいます。でも、標的はすぐそこにいます。頑張れフェイトさん。
「普段は温厚且つ冷静でも、怒りと悲しみにはすぐに我を見失う。
君のその性格は正に母親譲りだよ、フェイト・テスタロッサ。」(スカリエッティさん)
あと、上記のスカリエッティさんのセリフは良い意味と悪い意味で「フェイトさん」と実の母である「プレシアさん」の関係を肯定していて、すごく深いセリフだと思いました。
一つには、フェイトさんを「フェイト・テスタロッサ」と呼んで、「ハラオウン」を付けないんですよ。これはとりもなおさず、「プレシア・テスタロッサの創造物」としてしか見ていなくて、「ハラオウン家の家族」として見ていない。つまり、「愛情のある関係」を認識していないから、「愛情が有る技術」として「F計画」を管制させた「プレシア・テスタロッサ」を母親として愛する事はできても、「愛情が無い技術」で他人に不幸を撒き散らすスカリエッティさんは断固否定しなければならない、というフェイトさんの立ち位置の相対的な強化になっています。
同時に、マイナスの評価とはいえ、「フェイトさん」と実の母である「プレシアさん」の母子関係をこれ以上ない位の説得力で肯定。たとえ「F計画」で生み出された存在だとしても、フェイトさんは「プレシア・テスタロッサ」の娘であり、「愛情」という「家族の絆」を否定するスカリエッティさん自身に対しての、痛烈なカウンターになっています。
もう、終盤に入ってからのセリフの純度・密度が異常なくらい高いです。
アギトさん&ゼストさん
先回の感想にも書きましたが、アギトさんのロードはシグナムさんで決まり。最終決戦では二人のユニゾンが見られそうです。アギトさん、自分で「烈火の剣精」というくらいだから「剣」と相性がいい筈ですよね。もっと早く気付くべきだった・・・。
さて、シグナムさん&リインさんのユニゾンは、画面を縦割りでシンクロを表現して相性の良さを表現してましたが、ゼストさんとアギトさんのユニゾンは別々で相性が悪い。それでもゼストさんがまた命を削ってシグナムさんを退け急ぎレジアスさんの元へ。もう本当に体がやばいゼストさんが、アギトさんの事を心配するのが切ない。。
「シグナムといったか、あれは良い騎士だな。あの剣閃に炎熱能力、お前が言っていた理想のロードに丁度適合するな。」(ゼストさん)
「あの太刀筋は紛れもなく真正の古きベルカの騎士。お前と同じでように保存されてどこかで眠っていたか。」(ゼストさん)
前から描写はちらほらありましたが、ゼストさんはギリギリの所で、「自分の復讐」よりも「他人の幸福」を選択する雰囲気が濃厚になってきました。何より、「子供」ポジションにいるアギトさんは、救済されるべき対象であり、ゼストさんはその「親」ポジション。嗚呼、ゼストさん・・・。
「頼むよ、あたしの事なんて考えないでさ、自分の為に全力で頑張ってよ!」(アギトさん)
「ああ・・・。」(ゼストさん)
スバルお嬢さん&ギンガお姉さん
ギンガお姉さんを止めて「母親越え」をしなくちゃいけないスバルお嬢さんはギンガお姉さん相手に苦戦中。ブロブディンナグフィンガーリボルバーフィンガーを繰り出したギンガお姉さんにズタボロにされてしまいます。伸びてるよ!手が伸びてる!ちくしょう、スカリエッティさん、ギンガさんに何て事をしてくれたんだ!
ギンガお姉さん、色々な意味で人間辞めちゃいそうな勢いです!スバルお嬢さん、早く何とかしてあげて!パワーアップしたマッハキャリバーの奮闘を期待しています。
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Comics
魔法少女リリカルなのはStrikerS THE COMICS (1)
- 作者: 都築真紀,長谷川光司
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