魔法少女リリカルなのはStrikerS第26話感想「約束の空へ」

 半年間続いたこの作品も最終回、心に負荷が掛からない物語が好きな私には、この半年間続けた3つの作品の中では一番合っていた作品でした。
 振り返ってみても、嫌いなキャラが一人もいなくて、どのキャラもそれぞれ大好き、というのは私の中では凄い事です。どんな作品でも、「このキャラは要らないよねー。」とか思うんですが、この作品ではそんな事一度も無かった。この物語は、「『要らない子』とされた子供達に居場所を与える」物語なので、当然といえば当然ですか。まあ、要するに、私もこの物語が大好きだったという事に尽きるのでしょうね。

 要するに、「ハマってしまった」のでしょう。

 半年間、スタッフのみなさんありがとう。そして、半年間私の感想に付き合って下さったみなさん、ありがとう。

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新人さん四人の成長

スバルお嬢さん 「探してたのは、勇気の意味。」 「教えて貰ったのは、立ち向かう為の心と力。」
ティアナさん 「今を見つめられなくて、夢と未来に逃げてた事。」 「今、自分に出来る事。」
エリオ君&キャロさん 「傷つけてばかりで、何も出来なかった頃。」「俯いて、震えてただけだった自分。」 「大切なモノを守る為に、」「まっすぐ前を見つめる事。」

 そして、成長した4人が「大事な人」を助けにいく展開が熱い。

「この事件を悲しみと後悔で終わらせないように」
「私達が今、助けに行きます。」

ヴァイスさん

 最後の最後に恰好良い見せ場が巡ってきたヴァイスさん。正真正銘の凡人でここまでの好待遇。はっきり言って、部隊長のはやてさんより目立ってます。はやてさんの場合は或る意味、完成された人間なので見せ場が回って来ないのは当然なんですけど。

「前に言ったな、俺はエースでも達人でもねえ。身内が巻き込まれた事故にビビって、
取り返しの付かねえミスショットもした。死にてえぐれえ情けねえ思いもした。
それでもよ、無鉄砲でバカッタレな後輩の道を作ってやるくらいの事はできらあな!」

 ともあれ、この事でヴァイスさんもふっ切れたのでしょう。ラグナさん、シグナムさん、アルトさんと撮った写真では笑顔でした。

アギトさん

 ゼストさんの時は遂に見せられなかった完璧なユニゾンを披露。

「何故だろうな、アギト。お前との融合は不思議と心が温かい。アギト?」
「何でもねえ、何でもねえよ。」

 その胸に去来するのは最後まで優しかったゼストさんの事。ゼストさんの御陰で理想のロードと巡り会う事が出来ました。ゼストさんはもういないけれど、思い出と今を胸にアギトさんも歩き出す。

「それに、これからはちゃんと生きなきゃならねえからな。」

最後のコンビネーション

「ホントに全然魔力が結合しない!」
「でも、私は戦闘機人モードでなら撃てるし走れる!」
「きっと助けて戻れるわ。私とあんたの二人でなら!」
「うん!」

 これが終わればそれぞれの道に歩む二人。その門出を祝うべく、最後の二人のコンビネーションが駆け抜ける。
 「破壊する力」だった筈の「戦闘機人の力」を「人を助ける力」に変えて、スバルお嬢さんの成長ストーリーもクライマックス。
 「遙かな高みに自分は行かなくちゃいけない、居なくちゃいけない」と、無茶を続けたティアナさん。決してエースにはなれないけれど、他人を生かす戦い方、「自分に出来る事」を見付けてストライカーとなり、地に足を着けてスバルお嬢さんのフォロー。

 そしてスバルお嬢さんが母親、姉から受け取った「思い」が籠もったリボルバーナックルを両手に嵌めて、己の信念を拳で貫き、助けに行く。スバルお嬢さんはこれからこの道を歩いていくのです。両手のリボルバーナックルの展開は分かっていたけど、それでも恰好良かった。

「あの日のなのはさんに憧れて、選んだこの道。」
「母さん、ギン姉、ちょっとだけ、力を貸して!」

お姫様だっこのフェイトさん

 言葉通り、フェイトさんの危機に駆けつけたエリオ君。フェイトさん譲りのソニック・ムーブでフェイトさんを危機から救います。

「エリオ・・・。」(フェイトさん)

 しかし、フェイトさんはどうしてこういう役柄が似合うんだろう?
 不思議なくらいよく似合ってる。

卒業式

 そして機動六課解散の日。桜舞い散る青空の下。

「この一年間、私はあんまり褒めた事無かったが、お前等、まあ、随分強くなった。」
「みんな、本当に強くなった。四人とも、もう立派なストライカーだよ。」

 聖王のゆりかごでの一件もあり、新人4人の成長をかみしめるヴィータさん。

ヴィータ副隊長、ご無事で!」
なのはさんと八神部隊長の救出、行ってきます!」
「あいつら・・・。」

 そして、なのはさんによって「ストライカー」を言語化され、みんな晴れて一人前。
 これまで色々ありましたけど、みんな今日が卒業式。


 と、ここで終わっていたら良かったんですが・・・

「え?え?」(フェイトさん)
「なんだ、お前は聞いてなかったのか。」(シグナムさん)
「全力全開、手加減無し!機動六課で最後の模擬戦!」(なのはさん
「はい!」(新人さん一同)
「全力全開って、聞いてませんよ!」(フェイトさん)
「まあ、やらせてやれ。これも思い出だ。」(シグナムさん)
「も〜〜、ヴィータ、なのは!」(フェイトさん)
「硬い事言うな。折角リミッターも取れたんだしよ。」(ヴィータさん)
「心配無い無い。みんな強いんだから。」(なのはさん
「フェイトママ、大丈夫。みんな楽しそうだもん。」(ヴィヴィオさん)

 この後、世界が8回に渡って滅んだ事は言うまでもない。(ウソ)

 オドオドしてるフェイトさんですが、キャロさん&エリオ君のリクエストにより、結局露出度最高潮のあられも無い恥ずかしい恰好を衆目に曝す事に。子煩悩なフェイトさんが可愛過ぎです。

 あと、この世界を破壊しかねない人たちに自然にとけ込んでいるヴィヴィオさん、この子はきっと大物になるよ。

後日談(ネタバレ満載)

スバルお嬢さん

 特別救助隊フォワードトップに。
 第一話でなのはさんに掛けられた言葉を、かつての自分に掛けてあげるスバルお嬢さんが恰好良い。それでこそ、スバルお嬢さんです!

「よく頑張ったね、偉いよ。もう大丈夫。安全な場所まで一直線だから!」

ティアナさん

 執務補佐官に。唯一の特徴だったツインテールをやめて髪を下ろしたのは、「飾らない自分」になった事を象徴していると思います。でもね・・・、これで益々地味になってしまいましたね!(ドクロ)

エリオ君とキャロさん

 キャロさんはお婿さんを連れて元の職場に復帰。
 ものすごく危険な職場から、程々に危険な職場に異動した事で、フェイトさんも一安心という所でしょう。

スカリエッティ&ナンバーズ達

 人殺しというタブーを犯したドゥーエさんはそのままご臨終。やはり、この作品で人殺しはタブーなのですね。(騎士道に殉じたゼストさんとシグナムさんの決着にアギトさんが拘ったのは、それを敢えて肯定する為の「手続き」なのだと思います。)
 スカリエッティさん、ウーノさん、トーレさん、クアットロさん、セッテさんは仲良く拘置所送り。クアットロさんは生きてた。しぶとい方。他のナンバーズは隔離施設。ノーヴェさんの膝の上に座りながらノーヴェさんに本を読んであげるチンクお姉さんがラブリー。見た目と立場が逆転しているところが素晴らしい。その後、戦闘機人でもあるギンガお姉さんの青空教室で更正プログラムをこなしています。ギンガさんは適材適所。生身でナンバーズに対抗できるのはギンガさんとスバルお嬢さんだけなのです。反抗したら容赦無くギンガさんの鉄拳制裁もとい、教育的指導が飛んできそうなのでみんな気を付けるんだ、特にノーヴェさん!(ドクロ)

ルーテシアさん&アギトさん

 ルーテシアさんも隔離施設に。アギトさんもケジメの意味も込めてルーテシアさんに付き合ってくれました。ルーテシアさんもアギトさんも短い間だったけど、「家族」だった。
 その後、アギトさんはシグナムさんに付いて本局へ、ルーテシアさんも目が覚めたメガーヌさんと「笑顔」で暮らしています。良かった良かった。
 それと、ルーテシアさんを見守るガリューが恰好良すぎ。影ながらルーテシアさん達を守ってるんでしょう。いいヤツじゃないですか。

 というか、メガーヌさん、レリック抜きでも目を覚ましてるじゃないですか!スカリエッティさんやっぱり騙してたなコノヤロー!(バカ)

はやてさん

 前に感想で、「罪の意識」と「罰の意識」で、はやてさんとレジアスさんを対比した事があったけど、レジアスさんは、はやてさんがこれから歩く道の「戒め」となる事で着地。
 それにしても、10話でノーヴェさんが顔を隠して登場したり、13話ではやてさんが「私の命は、その為に使うんや。」と、意味深な発現をしたりしていましたが、結局伏線は回収される事無く終了。思うに、第二クールのOPのようにノーヴェさんもスバルお嬢さんの関係者として対決路線を予定していたんだろうと思いますし、はやてさんも、殆ど活躍しないままに終わるんじゃなく、当初の構想では、もっと活躍が用意されていたんだと思います。ですが、スケジュールが進行していく間に余裕が無くなって―――という事じゃないかと思います。

 あーあ、一年間やってくれたら面白かったのになぁ。(ドクロ)

ヴィヴィオさん

 親バカ・なのはさんを筆頭に、コネ・ツテ・職権を乱用して無断で授業参観を強行する不審者三人。高町家は今日も賑やかです。

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あとがき

 あーあ、終わっちゃったなぁ。この作品の感想書くのもこれが最後かぁ。
 折角なので、ぐだぐだ書いてみる。
 元々、この作品は、テレビ和歌山で世界最速で放送してくれる、という実に下らない理由で見始めました。その時点では、旧シリーズ見てないのに、感想書けるか不安だったんですけど、RubyGillisさんが非常に割り切った言葉で感想を書いているのを見て感銘を受け、それじゃ私も一丁やってみますかっと言うわけで、尻馬に乗っかって始めた次第です。

初めにお断り。

 ・私は元ネタ未プレイです。
 ・私は前作未視聴です。
 ・唯一の知識が「現代版プリティサミーなんだな」。キャラ名すら把握できてません。
 (まぁサミーも今現在リメイクされてますけど)

よし、これで無知ゆえの見当はずれのことを書いても大丈夫!

http://blog.goo.ne.jp/ruby_gillis/e/d701485f8ffd9827c9916c37c8d50ea7

 いや、実に潔い宣言です。RubyGillisさんは、初回だけ書いて飽きたら筆を投げてしまったりする方なんですが、それでも中盤で一度感想を再開して、シリアスパートに入ると同時にまた絶筆。私をワクワクさせておいて実にニクい方ですね。因みに私の宣言文は以下。まんまですね。

 尤もらしい事書いてますが、原作のエロゲはやった事ありませんし、旧シリーズの存在は知っていますが、どんな話かまでは知りません。

 ほぼ完璧な初心者ですから、旧作を見られた皆さんにとっては常識な事を勘違いして感想を書いてたりしてても許して下さい。

http://d.hatena.ne.jp/AlfLaylawaLayla/20070405/1175728440

 まあ、実際、マリエルさんが悪役に違いないとか書いてましたけど、怪しげな行動しているマリエルさんが悪いんだ。プロローグにもエピローグにも出てこないしねー。私は悪くない、悪くない。

 一方私の方は、スプーンを投げると誰かに当たりそうなのでビクビクしながら感想を続けていましたが、途中で、自宅を引っ越して感想が滞ったり、かと思えば元々書いていたFC2ブログがgoogleの検索候補から軒並み消されるという事態(今は元に戻ってますけど。ギギギ、ムカツク。)に見舞われ、このままでは、寂しくて死んでしまうというワケで、急遽後ろ向きな事を書いていたはてなダイアリーに引っ越したり、かと思えばアキバOSさんに取り上げてもらったりと、無駄に感想を上げるのが早かったからという事もあるんでしょうが、ギンガさんがヒドイ目に遭ってた中で不謹慎でしたけど嬉しかったなぁ。まあ、本当に色々ありました。
 あ、感想より分量が多くなりそうですからこの辺でお開き。それではまた別の感想でお会いしましょう。