BLUE DROP〜天使達の戯曲〜第4話感想「Dahlia pinnata」
お互い離れ離れになり、「何」が足りないのか分からないまま喪失感だけを感じていた若竹さんの危機に、同胞も神隠島の住民も守れなかった罪悪感に苛まれ、よく見知ったオノミルさんの恋人だったアザナエルさんにも激しく罵倒された千光寺さんが駆けつけてすんでの所で救出。
若竹さんは「会いたい人」が助けに来てくれた事の感謝で、千光寺さんは「救いたかった人に感謝された」の感謝でお互いに満たされていくシーンが綺麗でした。
「間に合ったわ。」
このシーンの千光寺さんが本当に嬉しそうなんですよ。
「怖かったんだから!怖かったんだから!」
自分の感情を良く自覚しないままの若竹さんも可愛かったです。
そんなワケで今回のキーワードは「感謝」だと思うんですが、今回のタイトル、「Dahlia pinnata」は「不安」と読まれてましたけど、他の花言葉を探してみると、「栄華・華麗・端麗・優雅・威厳・感謝・移り気・気紛れ」。おお、ありましたよ、「感謝」。
というわけで、BLUE DROPのサブタイトルの花言葉の読みは信用しちゃダメですよ?
前の感想でも書きましたけど、サブタイトルの花言葉の「読み」は表層のメタファーで、「本心」のメタファーはそれ以外の花言葉にあると考えましょう。(偉そう)
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本編感想
「要するに、若竹は千光寺が気になってしょうがないんだよ
あの二人がなんで意識し合ってるのか分からないけどさ。
お互い気になるって事に意味があるんだろ、多分。」
「そうですね、きっと意味があるんですよね。」
若竹さん
またも床で眠っていた若竹さんですが、千光寺さんと相部屋になった夜は、自分のベッドの横という自分のパーソナルスペースを守ろうとする警戒の意識が強かったんですが、いざ千光寺さんがいなくなってみると、何故だか「何か」が足りなくて、でも、その「何か」が千光寺さんだとは思い至ってない状態。それで、「何か」を探して寮内をウロウロして、「つがいの燕」のステンドグラスを眺めて何か引っかかるんだけど、それでもやっぱり見付からなくて。
もし「何か」が千光寺さんだと意識していたら、千光寺さんのベッドで眠るといった代償行為で気を紛らわす事も出来たのに、それをせずに、中途半端にお互いのベッドの真ん中の床で寝ていたのは、若竹さんの千光寺さんに対する距離が縮まる準備段階を表していて、それがラストで千光寺さんとの距離が決定的に縮まった描写に繋がるのですよ。
「怖かったんだから!怖かったんだから!」
千光寺さん
同胞も神隠島の住民も守れなかった千光寺さんにとっては、唯一の生き残りである「若竹さん」は唯一の救済、自分の全てを賭けて贖罪しなければいけない対象なのです。仲間を裏切ってでも、「若竹さん」を守れなかったら、それこそ千光寺さんは贖罪の方法を失ってしまうのです。だから、千光寺さんの「ごめんなさい」は強い決意が宿ったとても重い言葉なのです。
「ごめんなさい。」
でもきっとそれだけじゃなくて、「贖罪」とかじゃなくて、若竹さんを純粋に守りたいという気持ちがあるんだと思います。それが、若竹さんが「生きている」という実感、「やっと守れた」というカタルシスのシーンに繋がっていくワケなのです。
「あったかい・・・。」
千光寺さんにとっては「贖罪」で当然の事で、感謝されるなんて思ってもいなかったんですが、「生きている暖かさ」を感じて満たされていく千光寺さんの描写はすごく綺麗。
二人の秘密
今回、爆炎に気付いて港に駆けつけたミッチーと茜姐さんには、若竹さんがゴロツキに掠われた後の事は分からなくて、その後に若竹さんは今度は謎のロボットに拉致られそうになった事を全く知らないのは、現時点では、千光寺さんが「普通じゃない」のは、若竹さんと千光寺さんだけの秘密で、来週の「絆」に纏わるなんかそうなんですが、千光寺さんが仲間との「絆」を得て、信頼関係を構築していった所で、若竹さんが再びピンチに陥った所で「普通じゃない」事を千光寺さんが自ら暴露するシーンが来るのかなぁ。
アザナエルさん
今は痛いキャラですが、若竹さんをオノミルと勘違いしたり、気持ちを思い出したりしてくれると面白いなぁ。
ミッチー&茜姐さん
小説見られたり、小説の事をうっかりバラされたりと、赤面し通しのミッチーが可愛すぎて、もうミッチー分の過剰補給。ありがとうございますスタッフ様。
秘密を知られて居心地が悪そうなミッチーを気遣って、「シェフになりたい夢」を自分でバラす茜姐さんも素敵。
いや、もうね、BLUE DROP大好きだわ。
次回予告
BLUE DROP〜天使達の戯曲〜第5話「Garden verbena」
バーベナの花言葉は「家庭の平和・家庭の和合・家族愛・一致協力・一致団結・迷信・私のために祈って下さい・柔和・魔力・魅惑する・魅了する」(from 花言葉・Floword)
あと、色でも花言葉が変わるみたいです。(from 花のカダン)
白花 | 私のために祈って下さい |
赤花 | 悪に対抗して団結せよ |
ピンク | 家庭の和合 |
第一話のHydrangea(紫陽花)みたいに二面性とかを表してくれるのかなぁ?
さて、花言葉のメタファーが今回は綺麗に解けたので大満足。
でも、この先都合の悪い事実とかが来たら花言葉の紹介はしなくなると思うので、その時はいじめないで下さい。(ビクビク)
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おまけ
「変な恰好しちゃって!何よ!助けてくれるんならもっと早くしてよ!」
変な格好、いやいや、先ほどまではもっとヘンな格好だったのですよ。
いつもの千光寺さんからは想像できないようなコスプレ姿を若竹さんに見られてドギマギする千光寺さんを是非見てみたいと思いました。(ドクロ)