Yes!プリキュア5GOGO第3話感想&備忘録「運び屋シロップの友達」

 ドリームコレットが無くなった今、ナッツを守る必然性は無いので、ココとナッツは、脚本的に非常に動かしづらい立ち位置にあるというのが良く理解出来た話。今までは、ココとナッツを守る事が、夢原さんと秋元先輩の戦う意欲に繋がっていたので、先回の夢原さん&ココの一悶着以降に夢原さん&ココ、秋元先輩&ナッツの絆を持ってくるのは、やっぱり厳しいよね、と思いました。

 そんなワケで、今回の秋元先輩の台詞、

「シロップさんとメルポさんはずっと二人きりで頑張ってきたの!
きっと辛かった事や苦しかった事もあったと思う!
お互いを支えて合ってきた二人の気持ちを利用するなんて許せない!」(秋元先輩)

は、きっと本来は、

「ナッツさんとココさんはずっと二人きりで頑張ってきたの!
きっと辛かった事や苦しかった事もあったと思う!
お互いを支えて合ってきた二人の気持ちを利用するなんて許せない!」(秋元先輩)

が本来あるべき形なんだろうなぁと思います。
 だから、ここで、ココとナッツのカットインとか、ココとナッツのエピソードが挿まれていたら、シロップにも「シロップとメルポ」の関係が「ココとナッツ」の関係に似ている事を知って、二人への親近感も芽生えたかもしれないのに、ちょっと勿体ない。あと、秋元先輩が、初対面のシロップとメルポの肩をそんなに持っちゃっていいのかなぁ、なんて。だってさ、ナッツの立場が…。

 まぁ、畢竟以前はナッツにはドリームコレットを守る役割があったから、ドリームコレットを守る為に戦うプリキュアさんの勇姿も映えたワケなのですが、今やパルミンの察知能力しか持たない今は、話に絡めづらいよね。今は話自体に勢いがあるから良いのですが、これから一話毎にプリキュアさん、ココ&ナッツ、そしてミルクの順番で、10話からのミルキィローズの登場まで引っ張る事になるとは思うんですが、それが終わった後、シロップとプリキュアさん達がそこそこうち解けた後のケダモノズのパワーバランスと、プリキュアさん達との絡みが勝負かなと思います。

 また、最後にミルクからの手紙に返事を書いたココとナッツの姿は、本来シロップが二人に対する偏見を払拭するのに十分な出来事の筈なのに、それを十分生かせていないのは勿体ない。

「ココとナッツ、もう三日も寝てないって言ってたわよ。」

 そもそも、単純な労力で考えるなら、少量の郵便物を沢山の場所に届ける薄利多売方式よりも、大量の郵便物を一つの場所に届ける高利少売方式の方が儲けられる気がする。それに、荷物の多さは、基本的にメルポに格納出来るとすれば無尽蔵なワケで意味を成さないし、そもそも、仮にも王国の王子という大口お得意先を毛嫌いする意図がよく分からないんですよね。

「こんなに運べるかよ。俺は引き受けないぞ。」

 ただ、メルポには言語能力は無いという事は、「シロップの本心を反映する存在」だと考えられるので、例えばスターウォーズハン・ソロとチューバッカみたいな、チューバッカの台詞は観客には理解出来ないので、ハン・ソロ達の台詞とチューバッカ自身のボディーランゲージで察するしかないみたいな。だから、今回シロップが「ありがとう」という台詞は、「俺が言ってるんじゃないぞ!メルポがそう言ってるんだ!」みたいなツンデレ的なユーモアがあっても良かったような気がします。惜しい、もう少しだったのに。ツンデレ要素はいつかリベンジを期待。
 という訳で素直にメルポがココとナッツの手紙を吸い込んでいたのは、シロップの心境の変化として捉える事も出来るんですが、やっぱり直截的な表現の方が良かったんじゃないかなぁなんて思うんですよ。

 いい線行ってるんですが、もうちょっと要素要素を押さえて欲しかったかなと、ちょっと辛口な事言ってみたりする。

次回予告

 Yes!プリキュア5GOGO第4話「うららの台本を届けろ!」

 という訳で、シロップは1話1プリキュアと交流、プリキュアさんは1話1パルミンのノルマを守っているようで大変宜しい。
 あと、パルミンをショットしている春日野さんが無駄に可愛いぞなもし。