アニメ版フルメタル・パニック!第7話感想&備忘録「ボーイ・ミーツ・ガール」

 唯物的パワーから唯心的パワーへの覚醒が熱かった。

唯物 傭兵生活 単なる護衛対称としての千鳥かなめ ラムダドライバが使用できない状態 命より任務が大事
唯心 学園生活 大事な存在としての千鳥かなめ ラムダドライバが使用出来る状態 任務よりかなめが大事

 これまで、千鳥さんに対しての「理由の分からない感情」に無自覚だった相良君が、千鳥さんの拉致に端を発する事件で、「担任の先生を助ける為にわざわざ危険を冒して助けたり」、「任務の優先順位をかなぐり捨てて千鳥さんを助ける事を選択したり」、「『一緒に帰ろう』という千鳥さんの言葉に乗ったり」と、相良君がそれまで歩んできた「唯物的価値観」を突き崩す「唯心的価値観」が、「心の力」を「現実の力」に変換する「ラムダドライバ」の存在によって、「唯心的価値観でもいいんだ!」、「唯心的価値観(=愛の力)がなきゃ勝てない!」、「千鳥さんを好きでいいんだ!認めろ!」と、「唯心的価値観」を最大に肯定する展開が熱い。完璧じゃないですか。

「じゃあ想像して!
あんたが負けたら、私は裸にひん剥かれて、さんざん体を弄り回されて殺されるの!
嫌でしょ!?」(千鳥かなめ
「ああ……」(相良宗介
「頭に来る?」(千鳥かなめ
「そうだな……」(相良宗介
「あいつは、そうしようとしてるの!
そんな事が許せるの!?あんたは!」(千鳥かなめ
「許せん!」(相良宗介

 どさくさに紛れて告白まがいの事もしちゃってるし。

 また、クルツ君は「唯物的価値観」をまだ払拭出来ていないので、「常識外れ」の千鳥さんのアドバイスに驚いている演出がまた良いのです。

「敵の前で目を閉じるなんて!」(クルツ)

 嗚呼、面白いじゃないですか、「フルメタル・パニック!」。「フルメタル・パニック!」に初めて接したのは、確か高校生だったか大学生の時にWOWOWで終盤が放送されていたのを見かけた時だっけ?こんなに面白いなら、単行本買って読んでみようかなぁ。

 嗚呼、昔のGONZOは本当に良い作品作ってたんだなぁ。2002年の作品なので7年も前の話なのに、今から見ても全く遜色無いもんね。Wikipediaで今回の脚本調べてみたら、アニメ版CLANNADの脚本を書かれてる志茂文彦さんじゃないですか。うわ、豪華!