気になるあの子は人型ミサイル〜「絶対不発アトミックガール」〜

 みなさんは最終兵器彼女という作品を覚えているでしょうか。

 高橋しん氏がビッグコミックスピリッツで連載していた、ラブストーリーというには余りに残酷な、愛し合う二人が身も心も引き裂かれていく惨劇が、高橋氏独特の柔らかい絵柄で毒々しく描かれていきます。

 今回とりあげる作品も、兵器に仕立て上げられた少女のひ劇が世界を飲み込みます。
 主人公は有栖川よしえ。日本政府が国の存亡を賭けて開発した人型ミサイル。
 可憐な少女が、大切な家族、日本の未来を守る為、日々国防の為に心を鬼にして闘います。

人型ミサイルの腹を貫き

敵は火炙りにして確実に抹殺

首だけになっても敵の喉笛を食いちぎる。

ごめんなさい、ただのギャグマンガです。高橋先生ごめんなさい。

作ったのは日本国総理大臣有栖川総理(髪がドリルの人)。この人も大概です。

総理の傍らにいるメガネのナイスガイは市川官房長官。この世界で唯一の良識派、故に際弱。

こんにちは、Sunithaです。

 知る人ぞ知る、「闘うヒロイン」専門マンガ雑誌コミックヴァルキリー
 普段少年誌しか読まない(というか読めない)Sunithaですが、「絶対不発アトミックガール」が面白そうなので、最近読んでます。
 この「絶対不発アトミックガール」もその例に漏れずヒロインが闘います。……闘ってるんです。

 まあバカ話はこれぐらにしておいて、この雑誌は「ヒロインが必ずリョナる」マンガ*1しか載っていないというルールがありました。
 早い話が、ファンタジー世界でヒロインの服(だけ)が裂けたり、触手に絡まれるといった、はいはい、テンプレートね、な芸風を売りにしてたワケですが、それを前面に押し出した作品というのはどんどん無くなっており、現在TVアニメ(京都では放送してませんが)が放送中のエロゲ原作のプリンセスラバー!のマンガ版を連載したり、どんちゃ!など丸みを帯びたキャラの日常が作風の鈴木典孝先生が連載を開始したりと、ずっとソフトな路線に切り替わりつつあります。良いことです。

 以下、ヴァルキリーで現在連載中の作品

フリージング / 原作:林達永・作画:金光鉉
華陀偽伝 / 崔海雄
レッする!アイドル / 武礼堂
鎧亜騎譚 / 小宮利公
幽霊王 / 原作:林達永/作画:尹載皓
プリンセスラバー! / 原作:Ricotta 作画:緑木邑
Ziggurat / MISS BLACK
ねこみみ学園よろずや / かぐらゆうき
爆熱銭湯姫 / 海瀬壮祐
光女子地球防衛委員会SHAM! / 鈴木典孝
たたかうおんなのこたち / かつまたかずき
鬼姫VS / 原作:林達永・作画:李秀顯
ローズ×マリー / 浦瀬しおじ
夢幻戦士ヴァリス / ZOL
絶対不発アトミックガール / 中山ユキジ
イヴィル・ハート / うるし原智志

 あと、上の連載陣を見て分かるように、韓国漫画家が割と沢山います。フリージング、華陀偽伝、幽霊王、鬼姫VSなど4作品を占めます。その中でもフリージングはヴァルキリーの看板作品的な位置付けにあり、一冊に一挙に3話とか4話掲載するとんでもねー作品です。

フリージング 1 (ヴァルキリーコミックス)

フリージング 1 (ヴァルキリーコミックス)

 内容は…うん、まぁ面白いですよ。先輩に、後輩に、挙げ句は家族にまでいじめられるサテライザー姐さんが可愛いです。特に腹違いの弟からは肉体関係を迫られる程です。何このいじめて属性。イイシュミシテヤガルゼ。

 また、フリージングの原作者・林達永氏は他に鬼姫VS、幽霊王の原作も担当しております。
 鬼姫VSは、何というか、アニメ版の「らんま1/2」のようなノリというのがしっくり来る気がします。
 たとえば…

何か知らんがほれ薬でヒロインのカンナ姐さんが主人公に惚れる&記憶喪失(はいはい)
 ↓
これは危険!主人公にラブラブなサブヒロイン達が立ち上がる(ぐぎぎぎぎ)
 ↓
特効薬は崖の上に一輪だけ咲く花(なんだそりゃー!!)
 ↓
花を守る妖怪登場で一行ピンチ!!
 ↓
主人公が男を見せて花をカンナ姐さん復活

 うん、激しく既視感が…。

 まあ、気が向いたら読んでみて。

鬼姫VS (1) (ヴァルキリーコミックス)

鬼姫VS (1) (ヴァルキリーコミックス)

 と、まぁ、創刊当時よりずっと読者のターゲットの広い雑誌になってると思うので、面白そうな作品があったら、公式サイトで立ち読みとかできるので読んでみてください。

 http://www.comic-valkyrie.com/main/contents.htm

*1:「リョナ」というのは「猟奇オ○ニー」の略らしいです、原型の影も形もありゃしません