個人の主義や主張は勝手!許せないのは私の友人を公然と侮辱したこと!他の人に迷惑をかけずに、きちっとやっつけなさい! コードギアス第五話感想 〜皇女と魔女〜



 今回は単なる「共犯者」という否定的な関係のルルーシュとC.C.、「これ以上みんなが大切な人を失わなくても済む世界」を目指して肯定的な信頼関係を築き始めたスザクとユーフェミアが印象的でした。


ユーフェミア
「これ以上みんなが大切な人を失わなくても済むよう、力を貸して頂けますか。」
スザク
「勿体なきお言葉!」

C.C.
「安心しろ。お前と私は共犯者だ。私たちの不利になるようなことはしない。」
ルルーシュ
「ふん。」




 ・せめて戦争のない世界へ
スザク
「弱いことはいけない事なんだろうか。あの頃、十歳の『僕ら』には世界はとても悲しいものに見えた。」

母を殺されたルルーシュ、父を失ったスザク、その原体験も、「大切な人を失わなくて済む、せめて戦争の無い世界」という目的地も同じなのに、二人の出した結論は全く違いました。

ルルーシュ
「簡単だ。誰かが勝てば、戦いは終わる。」スザク
「僕には、まだ分からない。でも、目指すことを止めたら、父さんは無駄死にになってしまう!」
 ブリタニア皇帝と同じ「力の原理」で、つまり、更なる「戦い」「戦い」を終わらせる事による解決を取ろうとするルルーシュ、というのは今まで何度も描写されてきた事ですが、「まだ分からない。」というスザクの発言は以外でした。
 私の主観では、スザクは彼なりの思惑があって軍に入ったと思っていたんですよ。
 戦争状態では軍の発言権というのは非常に大きく、戦争中は軍人は出世しやすいワケで、そんな世界の情勢を見て、スザクは軍に属して地道に出世しながらブリタニアを変えて行こうと考えていると思っていたんですが、方法論までは考えていなかったみたいです。
 あの時計は、父の形見であり、「日本を守ろうとした意志」の象徴のようです。これから先、スザクは、「時計」に込めた願いを継いで、ルルーシュ「力の原理」に対するカウンターとなるモノを模索し、道半ばで死した父が果たせなかった「到達点」を見極めようとしているという事だと思います。
 
 とりあえず、私は、スザクはルルーシュの改革を部分修正、時には逆に利用しながらブリタニアを改革していくというのに一票入れときます。

 一方で、日常に埋没していたと思われていたルルーシュも、スザクのように行動を開始する予定があった事が明かされました。
 こっちも以外。アシュフォード学園を卒業したら、素性がバレるので大学には行けない筈なので、その先の事は彼なりに考えていたと思ってはいましたけど。

C.C.
「壊せると思うのか? その力だけで。」
ルルーシュ
「これが無くても、やるつもりだった。」

 今週、スザクと「父」の関係が描かれたので、もう一方のルルーシュ「父」の関係も遅かれ早かれ描かれることになりそうです。EDを見てる限りではルルーシュはあまりいい感情を持っていないようですし、ブリタニア皇帝として世界の侵略を進めている(筈の)人物ですが、今のところ、第一話の、

ラグナレクへ接続! 神話の、再びの始まりだ!」

という台詞だけではなんとも。

 ブリタニア皇帝本人としては、ルルーシュは優秀なので、目を掛けていたとは思うのですが、どうでしょう?

・今はまだ孤立しているスザク

玉城
「何が名誉ブリタニア人だ。嬉しそうに。プライドも仲間も魂も売って!それでも日本人か!」「この裏切り者が!」

ブリタニア人学生
「遅いんだよ!ったく、『名誉』のクセに!」「誰がお前を養っていると思ってんだよ!」

 イレブンからもブリタニア人からも見下され、挙句、猫にまで嫌われるスザクは悲惨。

 でも、猫を撫でる事の出来る時には、スザクの傍には ユーフェミアだけじゃなく沢山のスザクを慕う人がいるんじゃないかなと思います。

 今回もユーフェミアだけでなく、軍内部、ジェレミアさんとヴィレッタさんも好評価に転換し始めてます。

ジェレミア
「私を助ける!?枢木スザクが――」
ヴィレッタ
「あのブリタニア人、身を挺して――」

・東京の休日 〜Roman Holiday〜

ユーフェミア
「はい、学生でした。『先週』までは。」「今日が、最後の休日で。 だから、見ておきたかったんです。エリア11を。」

 彼女が学生を辞める事になったのは、多分ルルーシュがクロヴィスを殺害してしまったからなんでしょうね。
 けど、彼女の性格から考えると、ブリタニア皇帝の命令というよりは、エリア11で起こった事件を知って、クレープさえも食べた事の無かったくらいの箱入りの学園生活を捨てて、真実を知る為に自分からエリア11への着任を希望したと考えた方が良さそうです。

ユーフェミア
「では新宿に。私に新宿を見せて下さい。枢木スザクさん。」

 また、自分に無実の罪を着せた純血派の将校達でさえも命を賭けて止めようとするスザクの決意を承けて、自分の純血派内の粛正を止めようと槍衾の中に立つ事を決意したユーフェミアが素敵です。

スザク
「僕は行かなきゃならない。ランスロットなら、止められる筈だから。だから!」

ユーフェミア
「双方とも剣を収めなさい!我が名に於いて命じさせて頂きます!」
 結局はスザクに守られているようには見えますが、ジェレミアさんとヴィレッタさんが好評価に補正された事を考えれば、スザクもユーフェミアの存在で変わり始めているという事だと思います。

ユーフェミア
「これ以上みんなが大切な人を失わなくても済むよう、力を貸して頂けますか。」
スザク
「勿体なきお言葉!」

 スザクが臣下の礼を取った時、ユーフェミアの最後の休日は終わってしまいましたが、ユーフェミアはスザクの決意とともに歩み始める事を決意したようです。

 スザクはルルーシュと違って人望を少しずつ集めて行くところが印象的です。

ユーフェミア
「あら?」スザク
「どうか、しました?」
ユーフェミア
「はい、どうかしたんです!」

 ええ、確かに決定的に「何か」「どうかしてる」ような気もしてきましたよこのお方は。(笑)

・奥様で魔女
 ルルーシュとの会話を見る限りでは、C.C.はルルーシュの思惑まで知った上でギアスの力を与えたというワケではなさそうです。

C.C.
「見込み通り、面白い男のようだ。」「世界中がお前を探している。お前の為に世界が動いている。ルルーシュ、お前はこれが見たかったのか?」
ルルーシュ
「いや、この騒ぎは手段に過ぎないよ。世界は、もっと大きな混乱にたたき込まれる。」

 また、「ギアス」という言葉の真の意味を隠しているなど、ルルーシュに対して全面的な協力者というワケではなさそう。

ルルーシュ
「彼女には、毎日ここの壁に印を付けるようにギアスを掛けた。」
C.C.
「ギアス?」
ルルーシュ
「この力の事だ。契約の時にそう聞こえたが?」
C.C.
「・・・。」

 答えたくない質問には答えないことや、ギアスの力についても説明していない様子からも、どちらかと言うと、今の所はとりあえず敵の敵は味方という感じで、傍観者としてルルーシュの行動を楽しみながら見ているということみたいです。

ルルーシュ
「ギアスを使うには、相手の目を直接見る必要がある。眼鏡程度の透過率なら問題は無い。有効距離は270メートル程。また、ギアスを掛けた前後、及び発動中は記憶の欠落が見られる。これは、ギアスが大脳に介入した為に生じたダメージと思われる。光情報だとすれば、反射も可能。」
C.C.
「このだけの短期間でよく調べたものだ。」

 彼女が傍観者をやめて介入し始めた時に、物語が急展開する事になりそうです。

 ところで何気にお姫様発言です。素敵です。裸Yシャツも捨てがたいですが、こんなに拘束服の似合う女性は見たこと無いですよ!どこまで扇情的なんですかあなたは!というか、どこで習ったんですかそんなの!

C.C.
「お帰り、ルルーシュ。」「男は床で寝ろ。」「しつこいのは嫌いだ。」

・その他の人々
キューエル
「何も覚えていないなどと、バトレーと同じ言い訳を!」
ヴィレッタ
「ジェレミア卿も記憶が混乱している。新宿でサザーランドを奪われた者達も同じ。そして―――」
 やっぱりジェレミアさんはバトレーさんの二の舞になってしまいました。先週はあんなに輝いていたのになぁ。
 ヴィレッタさんはルルーシュに関する記憶が曖昧なようですが、これから先、ルルーシュの正体に迫る事になりそうです。
 コーネリア皇女が来たことで、ジェレミアさんは粛正されるかもしれません。 ヴィレッタさんの方は純血派の主要構成員として発言力を増すことになりそうです。
 OPにもEDにも出ているので、ジェレミアさんはもう少し登場して、スザクにも協力してくれるんじゃないかと思います。

ジェレミア
「べ、別にあんたの事なんて好きじゃないんだからね!ユーフェミア殿下の命令なんだから!勘違いしないでよね、このイレブン!」

 すいません、冗談です。ちょっと腐女子ってみました。

草壁
「力を貸してくれ藤堂!ゼロによってブリタニアは混乱している!今こそ我々日本解放戦線が立ち上がる時だ!」
藤堂
「焦るな!『京都』が紅蓮弐式を ゼロに与えるというのは確定情報ではない。ゼロにこだわりすぎると、足下を掬われるぞ!」

 藤堂さんは、他のテロリストとは格が違い、情報を的確に把握し、大局を見極めて機会を冷静に待っています。やはりルルーシュとは対立することになりそうです。
 「京都」というのは先週ちらっと出てきた御簾越しの女性が治めている組織で、レジスタンスを統括しているようです。

<追記>
 「グレル二式」を「紅蓮弐式」に修正しました。突っ込んで下さった猫山01さんありがとうございました。
</追記>

・次回予告
 スザクはどうして転校してきたのかが気になります。
 ヴィレッタさんの証言からアシュフォード学園の生徒にゼロがいる可能性が出てきたのでしょうか。
 しかし、「枢木スザク」と本名で入学してくるとはね。てっきり偽名を使うんじゃないかと思ってましたが。

・今週の一コマ
 今週は踏んだり蹴ったりのルルーシュ、妹とシャーリーには誤解されるし、カレンさんとは妙な事になってるし、C.C.にはいい様にあしらわれています。前回ブリタニアを震撼させた人とは思えませんよ!

ナナリー
「ひょっとして、お兄様の恋人?」
C.C.
「将来を約束した関係だ。な?」
ナナリー
「将来って、結婚!?」

ナナリー
「そうですか、お兄様が・・・、意外と早いんですね。でも人それぞれって言うし、おかしくはないのかしら・・・」

カレン
「ねえ。」
ルルーシュ
「ん。」
カレン
「これは何?」
ルルーシュ
「あ、何だろう?」

結論:ルルーシュ、君は面白いヤツです!

バトレー
「関わらねば良かった。あの女。」

 全くその通りですね!男をダメにする、それが魔女・C.C.です!(魔女違い)

・編集後記
 第二話でも出てきたスザクの時計は、ルルーシュから貰ったものじゃなかったんですね。折角、「少しの間この時計を貸してくれよな・・・・・・。ぼくは時計を持ってないんでね。おっと!友達に会う時間に遅れる・・・」とか、彼はぼくの机の引き出しを勝手に開けて見ているッ!それにもう二度とあの時計はもどらないような気がする こわれるまでッ!とか、ネタにしようと思ってたのに・・・。(ジョジョ好き)
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