マリア様がみてる〜クリスクロス感想〜
長々と感想書く時間は無いので、クリスクロスの感想をちょっとだけ。
祥子
「・・・・・・催促したみたい。」
祥子さまが可愛すぎます。
祥子
「でも、あなたは、私のライバルにすらなってくれない」
祥子さまが格好良すぎます。
乃梨子 「私、わかった。今の瞳子はきっとこんな狭い部屋で、祐巳さまを探しているみたいなものなんだ。でも、いくら探したって、祐巳さまはこんな所にはいないん だよ。祐巳さまは、瞳子が思っているよりずっと大きくて、この部屋には入りきらないくらい大きくて。だから瞳子には、見えないんだ」
乃梨子、よく言った――!!
見ましたか皆さん、これですよ。
今まで何巻もかけて、地味に乃梨子が祐巳を理解するという行程を経て、瞳子中心の話、「くもりガラスの向こう側」、「仮面のアクトレス」、「大きな扉 小さな鍵」の題名が隠喩しているように、三巻掛かって構築した瞳子の象徴を、ここにきて乃梨子が外から背中を押して瞳子を出してくれましたよ!
そう、この「クリスクロス」は、瞳子が祐巳という、幾重にも重ねられた隠喩としての意味の「クリスクロス」に辿り着く話だったのですよ!
表舞台の「宝探し」と、裏舞台の瞳子と乃梨子の「宝探し」、表舞台にいても一歩引いた祥子さま、半ば蚊帳の外状態の令さま、祐巳の一人称が極力抑えられた語り口など、丁寧に作り込まれた世代交代を絡めた構成美。
これがマリみての神髄です。
そして疾風怒濤の展開のままに次巻に続く!え――――――ここで――――っ!!
今野先生、あなたの悪意に、私は今日、惚れ惚れとしました。
とりあえず、何だか一年中レイニー止め状態なのは気のせい!?
さすが今野先生!いつも私達の想像の遙か斜め上を往く構成美と焦燥感!そこにシビれる、憧れるゥ!
あれ?ちょっとの筈だったのについ。
ところで、あの祥子様のチョコレートは、アナグラム繋がりで鵜沢さんへのお返しという事でいいのでしょうか?
チョコレートは覚えていたのに、本人は完全に忘れられているのが哀れでなりません・・・・・・。祥子さま・・・・・・。
ところで、祐巳と祥子さまの取り次ぎをしてくれた人、多分鵜沢さんですよね?
というワケで、サンタもキリストも信じないけどマリア様の心は信じてるSunithaでした〜。
年末年始で時間が余ってる人は、時期的にクリスマス話の「いばらの森」と、同じくクリスマス話の「未来の白地図」に始まる瞳子編現五巻を通し読みして次巻を楽しみに待つと良いですよ。(商業的発言)
祥子さまは、ウァレンティーヌスの贈り物(後編)を読んで報われない鵜沢美冬さんを思い出してあげて下さい。(涙)