アニメ版のだめカンタービレ感想 Lesson3
「のだめカンタービレ」があんまり面白いんでレビューしたいと思います。
第一話と第二話の感想は時間があったら作るかもしれません。
まず、「のだめ」の面白さは「同調」とか「相互影響」の描写の巧みさでしょうね。
ただの下手っぴーだと思われているのだめが、実はめちゃ才能があって、千秋様の影響で開花していくトコとか。
ロッカーな(ソロ的)峰君が千秋様の影響でクラシック(アンサンブル的)に目覚めるとことか。
物語が、メタ的にアンサンブルになっている所も上手い。
つまり、ソロはあんまり意図していなくて、オーケストラのような全体の調和がコンセプト。
指揮者たる千秋様が、個性豊かすぎる演奏者と音楽を作るのが「のだめ」なのですよ。
これから、登場人物も増えていって、アンサンブルはオーケストラになるワケです。
カンタービレ モルト エスプレッシーヴォ 歌うように、極めて表情豊かに。
そんな 「のだめ」の主人公は何だかんだ言って千秋様でしょう。
指揮者な上に、第一話から今週の第三話までが千秋様の好きなベートーベンですし。
無茶優秀だけど、しょっちゅう鬱状態に突入する千秋様と、スーパーポジティブののだめとでストーリーが動いているワケなのですが、これまでの千秋様の軌跡を辿ると、
第一話の千秋様:
才気煥発同士、のだめとのシンクロ。枠に捕らわれずに音楽を根っから楽しんでるのだめに引っ張られて、音楽の楽しさを再発見。
ベートーベンの悲愴が全然悲愴じゃないのが凄い。
「猫♪の♪糞〜♪」
こんな風にどんな逆境でも見方を変えて楽しんじゃうのがのだめスタンス。
何、この燃え展開は。
第二話の千秋様
現状に閉塞感を感じている者同士、峰君とシンクロ。ちょっとずれたら駄目と、個性を認めてくれないクラシックに閉塞感を感じていた峰君が、個性を受け止める才能を持った千秋とぴったり合う事でクラシックの可能性に気付く、初登場の峰君に焦点が合わされてましたが、実は、同じように閉塞感を感じていた千秋様が峰君に共感し合うというのがポイント。
「ああ、千秋はピアノで指揮してるんだ。」
のだめと峰、個性豊かな二人を受け止める千秋様の指揮者としての素質と、峰君の「青春の喜びと稲妻」が、いつの間にかのだめの「お花畑」に移行してるあたりで、のだめが密かに先生に向いてそうな所が見え隠れしているのも大事さね。
のだめ
「ね、だから練習しよ、峰君。
ちゃんと合えばとーっても気持ちのいい曲ですよ〜。春、お花畑です〜。」「あの、三人でアンサンブルやってみませんか?」
観ていて「昴」や、狂言の野村萬斎さんの言葉を思い出しましたよ。
昴
「バレエにはこんな自由はない。
手が1cmずれたとか足の甲が伸びてないとか気がヘンになりそうなことがしょっちゅうある。
でも本当にギリギリの、針の穴を通すような踊りができたとき、背筋が震えるような気がする・・・。
バレエは殆ど楽しくない。でも楽しいとか楽しくないとかの向こう、1cmとか1mmの逃げ出したくなるような針の穴の向こうに何かがあるの。
死んじゃうくらい気持ちいいことが・・・!!」
野村萬斎
「型は制約とも受け取られがちですが、だからこそ発散するステップにもなるのだと、狂言を通して皆さんに知って頂きたいと願っています。」
「昴」は読んでいて鳥肌の止まらないマンガです。お薦め。
で、今週の第三話の千秋様
ピアノとかヴァイオリンといった主役が必要な立場同士、真澄ちゃんとシンクロ。
パーカスは謂わば他を生かす為の楽器。
演奏に無くてはならないけど、主役になるのは難しい、パーカス単独では成り立たない楽器。
一方、指揮者、楽譜だけでは成り立たないのがオーケストラ。
この辺のパーカスと指揮者の暗喩の構成が上手いですね。
勇者千秋様が仲間にしたのが、暴走するピアノ奏者のだめ、ロックするヴァイオリニスト、留年太郎と、型破りなキャラばかりだったので、真澄ちゃんはテンポをきっちり刻む常識的人物の位置づけ。
のだめはバーサーカー、峰君は戦士、真澄ちゃんは後方支援の魔法使い辺り?
真澄ちゃん面白い。
私はいつものこの手の同性愛者のキャラはあんまり好きではないのですが、嫌悪感を感じることなく普通に好きだわ。
今回真澄ちゃんが叩いていたのはやっぱりベートーベンの「運命」、四人が出会ったのも「運命」ということなのですか?
あと、千秋様が作曲していた曲は、ヨーロッピアンラプソディーとかそんな感じではなかろうかと思ったり。千秋様、ヨーロッパに行きたそうだし。
オーケストラをやりたい千秋様が、4人で小さいながらも音を作り始めたのがいいですね。
ところで、真澄ちゃんの故郷の山形はいいトコだよね〜。
私も年末に行ってきたよ〜。
蕎麦と米沢牛が美味しかった〜〜♪(食べ物だけか)
私も「山形に帰るしか無いっ!」(帰れ)
月山って言うんだっけ?綺麗な山だよね。
あと、駅前にアニメイトが有ったのはちょっとびっくり。(失礼)
のだめの感想は、コードギアスとは違って、20行くらいで纏めてみたいと考えています。
前みたいに無理をせずに地道に続けていこうと思います。