アニメ版のだめカンタービレ感想 Lesson4
今回は、「協調」と「相互影響」はお休み。
千秋の指揮科への転科にまつわる話と、のだめとの恋の関係を絡めた初めての前後編です。
千秋
「親愛なるヴィエラ先生、僕は心を決めました。自分の世界は、自分で変えなければ。」
先回の挫折を経て、千秋様が、変な拘りを捨てて本格的に指揮を学ぶ事を決意しましたが、そんな千秋様の夢への好機と障碍が一緒に葱背負ってやってきました。
・その名はシュトレーゼマン。
シュトレーゼマン「あんな卑劣な人間に、あんな綺麗な女房がいるなんて、許せません!!」
とりあえず、いい具合にエロで、ダメな大人だという事が判明しました。
シュトレーゼマン
「ブラボー。」
しかし、千秋と谷岡先生しか気付かなかった、のだめの実力を直ちに見抜く眼力。
シュトレーゼマン
「フルートの君の名前は何て名前?」「ヴィオラの君は?」
また、特別編成オーケストラの選抜メンバーの顔と楽器を覚えていました。
ただのエロオヤジではありませんでしたよ。
シュトレーゼマン
「あ〜、君は何の楽器。」「はいはい、そこの踊り子さん、何か踊って下さい。」
ただし、それは女性限定で発動される特殊スキル。
男には発動されません。
真澄ちゃんに至っては踊り子扱いでした。
もしかして、オケの構成員、外見で決めてませんか?
任意の男性Aがいるとし、ある集団内で、その男性Aより外見的魅力が低い集団を集めた状況を作り出すと、女性は男を見る目が一時的にダメになり、男性Aと恋愛に落ちる確率が上がる事があるのですが、シュトレーゼマンはそこまで本気なのでしょうか?
・千秋とのだめの現状
千秋
「のだめ! 今日うちに泊まっていってもいいぞ。俺のベッドで、腕枕付き。」
終に伝家の宝刀、最終奥義を発動した千秋様。
なんだかんだ言ってのだめが好きなんですね。
しかし、その直後にベッドで臨戦態勢ののだめを部屋から追い出すあたりは淡泊というか、何というか。
千秋にとっては、のだめの存在は友達以上恋人未満といった感じです。
しかしのだめよ、「一緒に寝る」の意味、よく分かってないでしょあなた。
千秋
「アホのだめ。話す時間無かったじゃねえか。まあいいか、のだめは関係無い。もう決めた事だ。」
転科で、会えなくなるワケではないとはいえ、同じピアノ科にいられなくなることに千秋も
寂しさや罪悪感を何となく感じているみたいですね。
のだめ
「同じ科の誼がなくなっちゃいますよー。」
で、全く同じ事をのだめも考えてしまうワケですが、のだめのほうは、寂寞の原因を、「千秋との関係性が一つ消えてしまう事」だと明確に把握している点で、千秋よりのだめの方が上手ですね。
千秋は何となくとしか感じてないし。
そんなワケで、千秋の転科に反対なのだめでしたが、峰君の一言、
峰
「千秋、卒業したらヨーロッパとか行っちゃうのかなぁ、何とかって師匠のトコ。つまんねーなぁ。」
今のままでずっといられるわけではないと、千秋に続いてのだめも「将来」に目を向けるわけで。
とは言っても、転科は、大学での限られた時間を延長するだけなので、半分だけ「将来」を見ているという感じ。
なぜなら、もう半分は自分自身の「将来」だからです。
これを明確に意識しない限りは、「夢」に向かって歩き出した千秋との「志」の距離が広がっていく一方で、二人の関係もこれ以上は進展しないだろうと思います。
・シュトレーゼマン、独身老人の叫び
シュトレーゼマン
「わたし、権利無くても、権力あります。」「のだめちゃんがキスしてくれたら、千秋の転科認めましょう。」
のだめがキスを決心する事で、千秋の好感度はぐぐっと鰻の滝登り。
そんな千秋がのだめを止める事で、「のだめ」を恋愛対象として、シュトレーゼマンに嫉妬している事を自覚出来ます。
その上、仲の悪いシュトレーゼマンと千秋が、のだめを通して親密になって、千秋の「夢」にも第一歩。
と、いい事だらけです。
来週はすったもんだの末に千秋の転科が決まる、予定調和っぽい話になりそうですが、このシチュエーションを用意したのは上手いと思いました。
「勇気が必要だ。このハードルを飛びこえなきゃ、恋にはたどりつけない。」(by 宮沢雪乃)
果たしてのだめは、千秋の為に春を鬻ぐのでしょうか!?
次回、「勇断」!
君は時の涙を見るか!?(ファースト風に)
千秋は、のだめの代わりに自分がキスするぐらいの気概が必要だと思います。