イレブンなら誰もが知る伝説の騎士!藤堂鏡志郎と四聖剣!俺は歴史さえも下僕にできるッ! コードギアス第17話感想 〜騎士〜



 スザクが藤堂さんに信念を肯定され、ユーフェミアの騎士となり、スザクが精神的にも、地位的にも一歩上の水準へ。
 それと対比的に藤堂さんが「奇跡」という桎梏をふっ切って黒の騎士に。
 ルルーシュが中華連邦を利用しての大規模作戦を計画している中、ナナリーや生徒会にも不穏な影が翳り始めました。




 
・黒の騎士

ゼロ
「お前は責任を取らなければならない!
奇跡の責任をな!」「足掻け藤堂!最後までみっともなく足掻いて、そして死んでいけ!『奇跡の藤堂』という名前がズタボロになるまで!」

藤堂
「そうして日本人は、初めて敗戦を受け入れられると?」

 敗戦を受け入れていたものの、「奇跡」を期待し続ける片瀬少将の為に戦い続け、しかし、「奇跡」の名が桎梏になって、負ける事が許されず、勝てない抵抗運動を、ただ「負けない」という否定だけで七年を生きた藤堂さんが、「足掻け」と泥臭い表現を使い、「奇跡」の名に捕らわれないゼロの言葉で、「勝つ」為に戦う事を決意するのが恰好良すぎます。

 「勝つ」事と「負けない」事には大きな開きが有るのですよ。

藤堂
「なら、君はその道を行け!勝つにしろ負けるにしろ、全てを出し切らなければ何も獲得出来はしない!それは国でも個人でも同じ事!」

 ゼロ(=ルルーシュ)が提示した「全力を出す」という、とてもとても大事な事を、ゼロの敵であるスザクに投げ掛けている、これもまた恰好良過ぎます。(全力?)

藤堂
「勝てない戦と負け戦は別物だ。心得ているようだな、ゼロ。」

 最後に、過去の自分を幾らか嘲笑しているセリフが極めつけです。
 ルルーシュはスザクの事で動揺してるだけで、別に戦局を把握したワケではないので、ちょっと誤解してるけど、結果オーライって事で。

 とにかく、藤堂さん完全復活ですよ。

 あと、スザクと藤堂さんは、互いに良く似ているのにも拘わらず、スザクはゼロに救われた時にゼロと袂を分かち、藤堂さんはゼロに与したという対比が、これから生きていくんじゃないかなと思います。
 多分、ゼロ(=ルルーシュ)とスザクを繋ぐ架け橋的な存在になるんじゃないかなと。

 あと、あの黒いナイトメアは藤堂さんの機体だったんですね。
 頭にオレンジが付いてるからオレンジ専用機かもしれないと思ってたのにぃ!(嘘)


・白の騎士

スザク
「あなたは、筋を曲げてまで生き延びたいのですか!!」「今の社会を否定しても意味はありません!認められて、変えていける力を持つ事こそが!」「藤堂さん、僕は、あなたの敵です。」

 レジスタンスとして法律の外の世界に属する人間に「筋を曲げる」も何も無いとは思いますが、藤堂さんの「なら、君はその道を行け!」という言葉で、初めて肯定されたスザク。
 否定され続けていたスザクにとってこれは大きいですよ。

 ユーフェミア殿下の騎士になる事で、体育着に落書きをするような人間からの嫌がらせは無くなるとは思いますが、いや、それ以前にまたアシュフォード学園に通う事ができるかどうか。
 中継で世界に正体がバレてしまった上に、生徒会のメンバーであるルルーシュとカレンさんに至っては敵同士ですから、もう日常は本格的に崩壊し始めています。
 C.C.の制服姿が、学園パートの描写がもう無い為に、今回挿まれたのだとするのなら、シャーリーの記憶絡みで、ルルーシュの仮面が暴かれて完全に崩壊するという所でしょうか。

<2/10 追記>
ロイド
「でも、セシル君、結果論だけどうちの移動手段がランスロットのトレーラーのみってのはラッキーだよね。」セシル
「予算を全部ランスロットに回したからですよね、結果的に。」

 なる程ー、他に乗る物が無くてランスロットのトレーラーで来たら、黒の騎士団が来てラッキーというわけですか。
 でも、ロイドさんとセシルさんが、ゼロのキーワードである「結果」という言葉を反復してるのは密かに重要じゃ無いかと思ったり。
</追記>

・黒の皇子

ルルーシュ
「計画通りに事が進めば、いずれ俺はナナリーの傍にはいられなくなる。マオのようなケースもあるし、いざという時、ナナリーを守ってくれる人間が必要だ。そして、その人間にとって、ナナリーが生きる目的になるのなら―――」「これで条件は全てクリアされた。ナナリーの騎士も選んだし、あとは―――」

 世界規模の行動を起こしつつ有る事を示唆しつつ、騎士としてスザクにナナリーを任せて去ろうとしていたルルーシュですが、スザクがランスロットパイロットだった事で全てが水泡に帰したワケで。
 先回のうちに、スザクとの和解フラグは立っているので、あとは、スザクとどう和解するかを、残り一ヶ月半でどう描くか、楽しみにしていこうと思います。

C.C.
「すまなかった、中華連邦へは。」
ルルーシュ
「全て組み直した。あまり気にするな。お前の利用価値が変わると、計画に差し支える。」

 北陸の中華連邦の動きにはどういう意図があるのでしょうか?

 恐らくは、前々回の次回予告でルルーシュが言っていたように、コーネリアを租界の外で孤立させて、その隙に租界を制圧することだとは思うのですが。

・ピンクのお姫様

ユーフェミア
「待って下さい!見届けたいのです!」

 ルルーシュとスザクを和解させるのに加えて、更に二人の物語の顛末を見届けるのが彼女の役割なのではないかと思いました。

記者
「バカ、ユーフェミア様に政治の事聞いても仕方ないでしょう。」

 現状ではただ、体の良いお飾りであるユーフェミア様ですが、騎士にする事でスザクをどう変えていくか、そしてそれをきっかけに自分をどう変えていくか、ですね。

 ユーフェミア殿下の役割は、スザクがブリタニア帝国内で認められる為の地盤を作る以上に、スザクのトラウマを解消し、ゼロを利用して、ルルーシュとスザクの理想を止揚させる事だと、前々から思っていたので、これから頑張ってスザクをガンガン変えていって欲しいところです。

ユーフェミア
「この絵、私気に入りましたわ。」
官僚
「そちらの画家は、調査の結果、4分の1イレブンの血が入っております。」
ユーフェミア
「でしたら、最初から展示しなければ良いでしょう。」
官僚
「建前も必要ですから。」

 この官僚との会話は、勿論、名誉ブリタニア人制度の欺瞞を象徴しているワケです。

ユーフェミア
「私には―――」

 そして、権力受けを狙ったブリタニア皇帝の肖像画と、それと対比的な、平凡な日本の風景を描いた風景画、前者は強者の原理を掲げる現体制への迎合、後者は民衆の平和、日常を守り、弱者救済という、ユーフェミアの本心の貫徹を意味します。
 趨勢に負けて前者を選びかけたユーフェミアに黒の騎士団相手に善戦するスザクの姿がそれを止めるのですよ。「無茶だよ、7対1じゃ。」「でもよく粘ってるぞ、あのランスロットとかいうナイトメア!」「お、かわした!」「すごいぞ、また!」「頑張れ、白の騎士!」

 そして、顔が見えない状態では、ランスロットを応援していたマスコミ陣が、パイロットが名誉ブリタニア人だと分かった瞬間に掌を返したような非難中傷。

「裏切り者が!」「何故追わないんだ!?」「イレブン同士だからだろ?」「そうか、7対1なんて出来すぎてると思ったよ。」
 それら罵詈雑言に対して、以前から名誉ブリタニア人制度の欺瞞を初めとして、ブリタニア帝国の現状に疑問を感じていたユーフェミア様が、爆弾発言ですよ。

ユーフェミア
「私が騎士とするのは、あそこにおられるお方、枢木スザク准尉です!」

 否定される間もなく、公に対して既成事実(誤解を招く表現)を提示しようというのですね。

 頑張れユーフェミア様!

ルルーシュの顔が描けないシャーリー

 ルルーシュがギアスで掛けた命令が「忘れろ」なら、別にもう一度「思い出す」のは命令違反じゃないですね、よく考えたら。
 シャーリーが見つけた写真が鍵になるのでしょうか?

 まあ、忘れた次の回から「思い出す」きっかけなんかが出されていたら、折角の感動の余韻が台無しですから、数話挿んでのタイミングはいい感じです。

ラクシャータさん

ラクシャータ
「その子の母親。」

 どうやらナイトメアに対しての愛着は並々ならぬ物を持っているみたいです。

ゼロ
「こちらこそラクシャータ、君の記事は以前よくネットで拝見したよ。」
ラクシャータ
「私の?」
ゼロ
「医療サイバネティック関係の記事をね。」

 不吉な予兆ですね。
 ルルーシュがサイボーグか何かになってしまうのでしょうか?

 主人公だし、それは無いっか。

 それよりナナリーの脚を治すのに関わってくるのかな。

 例えば・・・・・・

ナナリー 
これがエデンバイタルによって引き出された私の力!
私の新しい身体!」
・・・何か違う。

・カレンさん

 藤堂さんの黒の騎士団の加入でカレンさんの見せ場が減っていく―――!!

カレン
「ゼロ、指示を!次の指示を下さい、ゼロ!」

 スザクの処置についても、ゼロの指示待ちで思考を放棄しているのも不安材料です。

ラクシャータ
「生存率が上がるの。」

 一応、パイロットスーツを来ている限りは、暫く死にそうにはありませんので、パイロットスーツを忘れないように頑張って下さい。

・まとめ
 今回の話を掻い摘むと、騎士であるスザクの争奪戦で、ルルーシュユーフェミアに負けるお話。

 「俺との事は遊びだったのか!?」みたいな。

 嘘です、すいません。

・次回予告 来週は総集編ですか?
 
 噂通りにもう2クール予定されているのなら、笑って許してあげましょう。
 それが世界の約束ですよっ!(白々しく)
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