私は夢を諦めない! yes!プリキュア5 第4話 〜やすらぎのキュアミント!〜



 今回は、「夢」を諦めない事を教えてくれたのぞみの為に、作中最強キャラ、こまち先輩が変身です。
 のぞみの天然悪女っぷり、うららの暗躍、そして情熱のりんさんがとんでもない事になってます。

 といか、うららはいつ昼ご飯食べたんでしょうか?


 
情熱のりん
「卵焼きは塩味でしょ!」
のぞみ
「塩味のお布団じゃしょっぱくて眠れないよ〜。」

 卵焼きにとって、塩味は砂糖を引き立てる為の隠し味だと思います。
 卵焼きは甘くてなんぼだと言う点ではのぞみさんに激しく同意です。

情熱のりん
「どう思ううらら?」

 辛うじてフォローした私の良心をぶっちぎってオーバードライブしたのぞみさんの不思議思考を尻目に、何かおかしな味覚への言及を求める情熱のりんさんに営業スマイルが得意なはじける少女は、

うらら
「私、卵焼きはケチャップ派なんです。」

 「『うらら』と呼んでいいのはのぞみさんだけよ!」という声が聞こえてきそうな満面の営業スマイルで全力で情熱のりんさんをスルー。
 そんなにのぞみさんが好きで、情熱のりんさんが嫌いですか。

 学園にはじけるドス黒い情念渦巻いていた頃、ホーリーナイトメア社(何か違う)では会議中。

ブンビー
「だが、ギリンマ君に続いてガマオ君も失敗した。ガマオ君に至っては使命を果たせなかった上にどこかに消えてしまった。」

 ドリームコレットを持って帰れば賞与が貰え、時給のアップも期待できたのですが、プリキュアが3人に増えた事で、これ以上増えられたら自分の手には負えないと判断、帰ってもギリンマのような処分が待っているのですから、今更帰るワケはありません。
 そんなガマオ君は大物になると思いました。

 そんなナイトメアの次なる刺客はキャリアまっしぐら、エリートのアラクネーさんです。

 アラクネーと言えば、アテナという、ギリシャ神話で決して喧嘩を売ってはいけない邪悪な聖処女であり、「平和と戦争(何か変)」、織物の神に、不幸にも織物勝負を挑まれ、プライドが災いして堂々とアテナに圧勝してしまい、逆ギレしたアテナに呪いを掛けられて蜘蛛にされてしまった不幸なお方です。
 それは性格も歪むわ。

ラクネー
「無責任なガマオなどに大事な任務をお任せになるからですわ。私はギリンマや、ガマオとはレベルの違う存在です。」

 いきなり上司批判。
 他の女子社員の不安げな眼差しを凡人故の小心と判断したのでしょうか、

ラクネー
「私はこのナイトメアのエリート中のエリートですから。」

 更なる強気発言。
 アラクネーさん、そんな性格だからアテナに蜘蛛に変えられたのに何千年経っても反省の無い方です。

 舞台は変わって再び変わって学園、

ココ
「残るは『知性』と『安らぎ』ココ!つまり三人に足りないモノを持っているプリキュアを探すココ!」 
 何て事を!
 教師が生徒をバカ扱いしちゃダメという非難なんてなんのその、ケダモノは裁判では訴えられません。 
 こいつ、分かっててケダモノの姿に変身してないか。

うらら
「確かに、私達には、『知性』と『安らぎ』は足りないかもしれませんね。」
 「あんたの事よ」と言わんばかりに情熱のりんさんを見詰めるうららさん。

 そんな視線に気付かない、良くも悪くも純情ハートの情熱のりんさんなのでした。

 その後、水無月かれんさんに捕まったのぞみ達三人はなぜかカフェテラスに連行。
 閉鎖された生徒会室の角テーブルではなく、開放的で明るい丸テーブル、国連でも採用されている円卓宜しく、心理学的に理に叶った配慮をした舞台の用意自体は組織のトップに立つに相応しい心掛けです。
 何か知っている事がある筈だと、生徒会長の責任から、のぞみ達の話を聞こうとしますが、

のぞみ
「仲間になってもらえませんか?」

 いきなりの核心的発言。
 気分はカツ丼も頼んでいないのに自供を始められてしまった刑事。
 予想の斜め上を行く発言に唖然とする生徒会長を置いてきぼりに、のぞみは理由を話し始めます。

のぞみ
「だって、水無月先輩は生徒会長で知性の塊って感じだし。秋本先輩は何かこう、うーん、安らぎって感じだし。」

 「ちょっと待って!『安らぎ』はいいけど、『知性の塊』って何!?」と、激しく人間としての尊厳を奪われてしまったかれんさん、生まれてから、こんな侮辱を受けたのは初めてです。
 けれど、他の2人が何らかのフォローを入れてくれる筈です。

うらら
「なるほど!」

 はじける全肯定です。
 かれんさんの儚い希望を打ち砕いてくれました。
 ホントに希望のプリキュアなんですかのぞみさん。

情熱のりん
「いくら言っても、信じないって。特に生徒会長の水無月先輩は。」
のぞみ
「どうして?」
情熱のりん
「何か、私達とは住む世界が違うっていうかさ。」

 かれんさんは、場所をカフェテラスに移したりと、人一倍の気配りを出来る人なのですが、何せ持って生まれた凛然としすぎた御尊顔と、厳しい躾で培われた理路整然とした口調が必要以上に相手に威圧感を与えてしまうので、中々理解されないのです。

情熱のりん
「でも失礼じゃない!?何かさあ、私達が騒ぎを起こしてる張本人みたいに決めつけちゃってさ!まあ、そうなんだけど。」「うららはどう思う?」

うらら
「お昼休み、終わっちゃいましたね。」

 「こんなヤツほっといて、のぞみさんの好きなようにされて下さい」という笑顔で、情熱のりんさんの反論をねじ伏せます。

 そんなワケで放課後。

 プリキュア三人はそれぞれ行動を開始します。

うらら
「りんさんは部活で、のぞみさんは秋本先輩に会いに図書館に。」

 さりげなく、情熱のりんさんだけが遊んでるかのようにアピールするうらら。
 先生の好感度を下げて、情熱のりんさんを絶望に陥れようとします。
 けれど、こんなのは芸能界では常套手段の初歩の初歩、これが大人の世界のやり方なのです。
 芸能界っておっかないですね!

ココ
「ふーん、ピンキーがすぐそばにいるココ!早くキャッチするココ!」

 しかし流石はケダモノ。
 人の話なんて聞いちゃいません。
 変身して誤魔化すと、凶悪な面のピンキーを捕まえろとうららに主張します。

うらら
「これがピンキー・・・・・・」

 あまりの奇怪さに微妙な顔のうらら。
 得意の営業スマイルを忘れています。
 スマイル、スマイル!

 一方のぞみさんは、こまち先輩を勧誘。
 話の分からないかれんさんが会議で出払っている間に籠絡しようとする辺り、のぞみさんの天然の素質を感じさせてくれますが、こまち先輩の夢、小説家に話が及びます。

のぞみ
「私なんて、本読み出すと、すぐにねむくなっちゃうもん!」
 童話作家の父親の涙が見えそうです。

こまち
「だけど、読むのと書くのは大違い。コンクールに応募しても落選ばかりだし。小説家になんかなれるわけ無いって笑われたり。やっぱり無理なのかなって、最近諦めかけてるの。」

 小説家になれるのはほんの一握りの存在。
 そんな「夢」を追うより、勉強していい学校に、いい会社に入れと言うのが普通です。
 挫折を繰り返し、落ち込むこまち先輩に、

のぞみ
「私、秋本先輩の夢、応援しちゃうぞ―!けってーい!」

 「夢」の尊さを知っているのぞみはこまちの「夢」を応援すると言ってくれました。
 そんなワケで仲良くなった二人が外で話していると、突如マンホールからのびた糸に捕まって下水口に引き込まれてしまいます。
 コンクリートの上に叩きつけられては、ただの怪我では済みません。
 精霊の力は過去の話なのです。
 しかし、下水口の下にクッションになる段ボール。
 それはアラクネーさんなりの、敵への配慮でした。
 流石はエリート、事は全てエレガントに運びます。
 結果的にのぞみさん達が助かったので、そんなのだからアテナに呪いを掛けられたのだとは今は言わないでおいてあげましょう。

ココ
「ココー!何か出たココー!」
うらら
「えええ―――っ!!」
ココ
「ナイトメアがまた動き出したココ!」
うらら
「何ですって!?」

 うららが最初に驚いた時、一体ケダモノからが出たと思ったんでしょうか。
 しかし苟も芸能人、そんな想像を口にする事はできません。
 ケダモノに夥しい殺意を抱きつつも、大好きなのぞみさんのピンチ、ここで始末する事などできません。

 その頃ののぞみさんは、変身してコワイナーと戦いながら、アラクネーさんに戦力を分析されていました。

ラクネー
「ふふふ、なかなかやるじゃないの。」
 キック一発かました後は逃げてばっかりなのに、キュアドリームの実力を分析、瞬時に判断を下します。
 流石エリート、情報処理能力が半端ではありません。
 そう、この子があなた達を討ち滅ぼす子です。
 「暗い闇を照らして邪悪を根絶やしにするのが正義の味方の使命」なのです。

 とはいえ、ドリームは某作品でいえば月の戦士、最後のとどめの役割。
 周りが敵の足を止めてくれなくては、必殺技も炸裂させられません。
 必殺技が炸裂しないと、玩具も売れません。
 スポンサーからはクレームの雨霰、いたいけな少女達からは不満の嵐です。
 そこに登場したのが情熱のりんさんと、のぞみさん大好きなうらら。
 引き立て役の登場です。

りん
「のぞみ!」

うらら
「秋本先輩も大丈夫ですか!?」

 情熱のりんさんより利発で目端が利く事を、校内有数の実力者の秋本先輩にさりげなくアピール。
 そんなに情熱のりんさんが嫌いですか。

 そんなうららの悪意に気付かない、良くも悪くも少女ハートな情熱のりんさんは、変身して格好良く啖呵を切ります。

情熱のりん
「三人揃えばこっちのもんよ!」

ラクネー
「分かってないわね。ザコは何匹揃ってもザコでしかないのよ。」

 のぞみの行動を見て、先程「なかなかやるじゃないの」と評価したアラクネーさんですが、情熱のりんさんとうららに至っては登場早々ザコ扱い。

 何もかもぶちこわしです。

 そんなに「情熱のりんさん」を虐めて楽しいのですか。

 敵からも、味方からさえも嫌われて八方ふさがりな情熱のりんさんです。

ラクネー
「お前達に夢を見る権利は無い!夢なんて幻想に過ぎない!お前達、全員これから絶望の淵に沈めてやる!」

 アテナより美しい織物を織って逆ギレされて蜘蛛にされた方なので、何かこの人がいうと妙に説得力があります。

 しかし、「夢」を追い続けるこまちさんはそれに反論します。

こまち
「そんな、そんな筈無い!」

ラクネー
「何をごちゃごちゃ言っている!力の無いものは夢見る事もできず、ただ黙って踏みにじられていればいい!」

 なんだか的はずれな反論をされて、何だか物悲しい風景のアラクネーさんです。

のぞみ
「秋本先輩は実力あるもん!」
ラクネー
「はあ!?」

 脈絡も無く、ワケの分からない言葉、心当たりの無い話を急に振られたアラクネーさん、いい加減うざいので、三人のプリキュアを始末にかかります。

こまち
「夢原さんは、私の夢を笑わずに聞いてくれた!応援すると言ってくれた!私も、彼女の夢を応援したい!」

ココ
「その気持ちココ!よく言ったココ!」

 夢を追う仲間、のぞみさんのピンチに、こまち先輩がプリキュアに変身です。

こまち
「大地を揺るがす乙女の怒り、受けてみなさい!プリキュア、ミントプロテクション!」

 「怒り」という辺りに、何か底知れない恐ろしい物を感じさせてくれます。
 うららの暗躍を除いたら、普通にいい話だったのに、色々と台無しです。
 当ブログでは、作中最強キャラは彼女という見解なので、彼女を怒らせた人物は、戦闘中にその人物の場所だけミントプロテクションの強度を落とされるので、発言には気をつけましょう。
 特に、今回色々と貶められた情熱のりんさんの明日が心配です。

 戦闘が終わって下水口を抜け出たヒロイン達の前に現れたのは、現場を押さえた「知性の塊」水無月かれんさん。
 鬼の首取ったりと意気込むかれんさんの前に、最後にひょっこりと出てきた親友のこまちさん。

かれん
「こまち!?」「一体、何をしてるの!?」

 かれんさんの驚く顔が凄く可愛かったです。

 さて、次回はプリキュアの資格」

 「資格」・・・・・・ねえ。
 もの凄くアバウトな判定基準に何か軽薄なものを感じながら次回は水無月かれんさんがプリキュアに変身です。

かれん
「だから私はやらないって言ってるでしょ?」 
 次回予告の裏にこまちさんの笑顔が見えました。
 まるで、

「勿論かれんもやるわよね?」

 と、語っているような、そんな満面の笑顔。
 こまちさんは既にプリキュアになっているので、かれんさんはあまり逆らわない方がいいような気がします。

<追記>
 EDクレジットを見てたら、「アラクネー」じゃなくて「アラクネア」だったことに気が付きましたが、元の方が面白いので、そのままにしておきます。
</追記>