ヒロイック・エイジ感想第3話「英雄の種族」
第3話「英雄の種族」感想
今回はエイジとアルゴノートクルーとの接触。
比較的エイジに対して偏見の少ないメイルさんとテイルさんがきっかけとなって、クルーのエイジに対する恐怖も緩和する一方で、イオラオスさんは嫉妬・劣等感による対抗心を燃やします。
ここでポイントなのは、クルーの偏見が払拭されたカタルシスが描かれているワケではない事。
依然としてエイジに対しての偏見は残っているワケで、それを1クール掛けて、イオラオスさんを含めたクルーの偏見を払拭するエピソードが描かれて初めて、エイジが本当にクルーの一員になるのだと思います。
あと、ディアネイラ様が微妙に「パーソナルスペース」を象徴する「絶対拒絶圏」の中に自らエイジを入れてエイジに触れるシーンが挿入。
エイジラブになりつつあるのは分かるのですが、描写が薄っぺらかな。
先回のヒロイック・エイジ第2話「忘れられた子供」では8件の感想記事のトラックバックを頂きました。
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コードギアスは毎回引きがうまいアニメでしたが、あれは、大抵一話の中で一つのテーマについて完全燃焼して、視聴者が満足した所で、更に「次回はどうな るの?」という「引き」で、毎話ぐいぐいと引き込んでくれたのですが、ヒロイック・エイジは、少なくとも1クールを1話として捉えているようで、毎回不完 全燃焼のまま来週に続く上、エイジが強過ぎて、毎回毎回蟻塚を壊すだけで、爽快感や満足感が少ないのです。
来週からは他のノドスも出てくるのでもうちょっと苦戦してくれるかな。
エイジは人間とは若干次元の違う 存在なので、普通の人間の常識が通じない所がありますし、簡単に人間と同じになってしまうのでは「英雄」失格なので、簡単に相互理解でカタルシスとかそういうのを描きに くいのは分かるのですが、視聴者としては1話の中で或る程度の満足感は欲しいところです。
さて本編、黄金の種族の呼び掛けで宇宙に出てきた「英雄の種族」は、仲間内で喧嘩して、個体数が5体にまで激減。
絶滅し掛けたマウンテンバイソンでも250頭いたのに、5体じゃ繁殖は絶望的、普通は絶滅まっしぐらです。
しかも英雄の種族は、黄金の種族が嗾けて宇宙に出てきた上に、黄金の種族には「未来を見通す力」があるのですから、明らかに確信犯。
やっぱり黄金の種族が一番タチが悪い。(結論)
黄金の種族絡みでもう一点。
OPでディアネイラが「(黄金の種族が)罪を与えた。」というセリフがあるのですが、「罪」ならば、「黄金の種族」に善悪の裁量権があるという事であり、黄金の種族の胡散臭さを示してくれると思うのですが、文脈から考えて、どうも「罰」と書いているのを、声優さんが「罪」と読み間違えただけのような気がします。
ディアネイラ様の中の人は17歳の石川由依さん。
漢字も読めないのか、「嘆かわしい・・・」。
そんなの「らき☆すた」の中ぐらいだと思っていたのにリアルでいやがりました。
キャラのやる気の無さが中の人にまで伝わってしまったのでしょうか。
頑張れ、石川さん、そのうちヒロインらしい見せ場もあるさ・・・・・・、あるよね、冲方さん?
さて、このアニメでは初めてのお色気シーンを挿入。
今更手遅れ的な悲壮感漂う中、メイルさんとテイルさんがエイジと一緒にシャワーシーンも披露してくれました。
・・・ちょっと待てください。
エイジは服を着たままシャワーを浴びたのでしょうか?
テイルさんとメイルさんの前で越し布を(検閲)て、テイルさんとメイルさんに(検閲)を曝してシャワーを浴びたと考えるべきでは。
そこを描かない冲方さんは全然分かってないと思いました。
けれどおかしい。こんなに頑張ってるメイルさんとテイルさんが、なんでヒロインじゃないんだろう。
暇があればいつでも寝ていて、エイジを侍女部隊に任せきり、たまに出て来たと思ったら、精神体という、やる気の無さを協調する御仁より、体を張ってエイジと交流したりと、余程頑張ってるのに。
一方、メイルさん、テイルさんとは逆に、頑なに「猿」と呼び続けるイオラオスさん。
アネーシャさんやモビードさんは、ディアネイラ様や、艦内放送では他のクルーと同様に「ノドス」と、公私を使い分けていますが、イオラオスさんは、ディアネイラ様ラブな余り、エイジに対する嫉妬と、自分に対する劣等感を感じ過ぎて、公私憚り無く「猿」と呼んでいます。
イオラオス
「あの猿が救世主とは、嘆かわしい。」
「流石は姫様、あの猿を手懐けておられる。」
「あの猿に遅れを取るな!」
けれど、結局銀の種族に攻撃を仕掛けるも一方的にやられてエイジに助けられる始末。
イオラオス
「力の次元が、違い過ぎる・・・!!」
却って自分の無力さを知る羽目になりました。
このアニメの楽しみ方の一つとして、イオラオスさんのヘタレっぷりを鑑賞する事を覚えました。
イオラオスさんはもっと悶々として欲しいと思いました。(外道)
真面目な話、イオラオスさんの過剰なエイジへの対抗心は、尺的に1クール終了寸前までは右肩上がりに増加すると思われます。
それと共に、エイジに対する好感度が上がる他のクルーとの温度差や、ディアネイラ様から叱責を受けたりするのが楽しみ。
ディアネイラ
「いつ何時でも、あの方は戦ってくださるでしょう。たとえ私たちがあの方の事をどう思っていようとも。心に刻まれた破壊と滅び。貴方はその痛みを知りながら、私達の為に・・・。」
と仰るように、ディアネイラ様にはエイジが必要だという事実を受け入れて、エイジを助ける為に、唯一の特技の瞬間移動を使ったりするエピソードが挿まれるのかな。
尤も、イオラオスさんから葛藤を除くと、何も残りませんから、冲方さんは、1クール終了の境目あたりにイオラオスさんを如何に感動的に殺すかを考えているような気がします。
とりあえず、彼の無力さが、エイジが倒した「英雄の種族」を自分に移植するような暴挙に出ない事を願っております。