ヒロイック・エイジ感想第6話「セメタリー・ベルト」


 第6話「セメタリー・ベルト」感想

 今回は、エイジとディアネイラ様達アルゴノートクルーの分岐。
 とは言っても、その離別が淡々としたいつもの出撃とあまり変わらないものでしたから、あまり悲愴な感じはしませんでしたが、所謂ここが正念場。種のフリーダムがアークエンジェルラクスのピンチに颯爽と現れたみたいな感じで、エイジが帰ってくるまでに、アルゴノートは死地へ死地へ赴かなくてはならないのです。

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 「スターウェイを外れる」という行為には、このような「エイジの帰還イベントの為の下地」の他にも、「道無き道を行く」という意味で、「銀の種族」優勢の世界を脱して新たな道を模索するディアネイラ様の決意を象徴してたりしていて、地味だけど、情報的に結構盛りだくさんのイベント。

エイジ
「ベルクロスが道を作るから、ディアネイラはまっすぐ行って。ディアネイラが行こうと思った道を。そうすればまた会えるから。」

ディアネイラ
「必ず、報います。必ず・・・」

イオラオス
「たった一人で戦う気か、エイジ!?」
「エイジが、遠ざかっていく・・・。」

 イオラオスさんもすっかりエイジに感情移入。
 アルゴノートクルーとエイジが親しくなったと思ったらすぐに離別、これは辛い。




 前の感想で、人類は、黄金の種族の種族の作った道から外れて自分の道をさがさければいけないんじゃないかという事は書いたんですが、単なる過程の一つに留まらずに、「スターウェイを外れる」という行為自体が、この作品の描きたい事を象徴しているんじゃないかと思いました。

 その理由として、登場人物達がギリシャ神話上の人物達の名前を冠している事から、初期状態として、「神話」という「型」に嵌められているんだけど、エイジだけは、役割である筈のヘラクレスというギリシャ語の名前を冠せずに、一人だけ英語の名前というのが、エイジが「既存の道」「誰かが用意したレール」から自由な位置にあるという事を象徴している事。
 また、その「歴史の道標」たり得て、しかもエイジ達を縛る「契約」を設けたのが「黄金の種族」自身なんですが、その「契約」に 従っているエイジとチビッコ以外のノドス3人のうち、カルキノスさんは、他の種族を犠牲にするまいと理屈を付けているように、本心では戦いたくはないんで すが、自分の種族達の為に敢えて心を鬼にしているという感じですし、メヒタカさんは、典型的な非戦主義者で、戦うのに躊躇を覚えていますし、レクティさん は「黄金の種族」に対しての懐疑を抱いてヘスティアさんに相談に赴いたりと、中々三者三様ですが、3人全員が、銀の種族の支配体制への隷属を強制している「契約」に疑問を持っている事が「溜め」になって、「歴史の道標」や、「契約」からノドス達が脱出して、「スターウェイから外れる」事を、「黄金の種族」は望んでいるんじゃないかと思えてきました。