魔法少女リリカルなのはStrikerS感想第7話「ホテル・アグスタ」

 第7話「ホテル・アグスタ」感想

 今回は独力志向のティアナさんが、「仲間」の存在を再認識する話の前編。

 第一話から、ティアナさんは独力志向である事が描写されてきましたが、なまじ要領がいい為にこれまでは何とか切り抜けて来られたのですが、機動六課という人間離れしたエリート軍団の中で、自分を比較してしまって自分を見失ってしまっているワケです。

ティアナさん(第一話)
「あたしが離れた位置からサポートするわ。そしたら、あんた一人ならゴール出来る。」
「うっさい!次の受験の時はあたし一人で受けるっつってんのよ!」

ティアナさん(今話)
「今までと同じだ。証明すればいい、自分の能力と勇気を証明して、私はそれで、いつだってやってきた!」

 次回は、ティアナさんが陥っている「他人との比較」「独力志向の限界」を、「個人の特質」「仲間との協力」で打破する事になってる筈です。(多分)




 
ティアナさん
「危なっかしくはあっても、潜在能力の塊で、優しい家族のバックアップもあるスバル。」
「あたしは、ランスターの弾丸は、ちゃんと『敵を撃ち抜ける』んだって!」

 スバルお嬢さんが「潜在能力の塊」というのは知りませんでしたよ。そんな裏設定があったんですね。(ドクロ)

 さて、「優しい家族」というのを強調してる上に、わざわざランスターとファミリーネームを出して来るという事は、何か事情があって、ランスター家」は汚名を負っていて、その為に「家族」が歪んでしまった模様で、それがティアナさんが執務官を目指している理由みたいです。

 さて、そんなティアナさんと対照的に、第一話から自分がなのはさんのような完全無敵の破壊神にはなれない宿命を負っているスバルお嬢さんは、自分が不完全である事を受け入れていて、ティアナさんの資質を尊敬していて、「協力志向」を掲げるのがスバルお嬢さん。

スバルお嬢さん(第一話)
「あたしは、空も飛べないし、ティアみたいに器用じゃない。遠くまで届く攻撃も無い。出来るのは、全力で走る事と、クロスレンジの一発だけ。」

 そんな、「独力志向」のティアナさんに対して、「協力志向」を掲げるスバルお嬢さん。自らを恃み、「誇り」高いティアナさんは、仲間を信頼して、失敗を庇おうとするスバルお嬢さんが、羨ましくもあり、憎しみの対象でもあったりするんですよね。なんて複雑な親友関係。

 「独力志向」「協力志向」、どちらが正しいとも言えないんですが、万能の能力を持っているなのはさん達、空飛ぶ魔法少女(?)達とは違って、空を飛べない、あちこち欠陥だらけの六課の新人さん4人を、物語の主軸に置いて、序盤に敵も登場させずに延々と新人の特訓ばかり描写していたり、スターズとライトニングと、わざわざペアを設けているように、この作品は初期設定の段階から、「相補関係」を意図しているワケです。
 そんなワケで、今回のティアナさんの悩みは第一話の時点で既に回答が出ていたりします。

ティアナさん
「グジグジ言っても、どうせあんたは自分のワガママを通すんでしょ?どうせあたしは、あんたのワガママに付き合わされるんでしょ?だったら、はっきり言いなさいよ!」

スバルお嬢さん
「ふたりでやれば、きっと出来る。信じて、ティア。」

  来週はスバルお嬢さんとティアナさんとの和解イベントと、スバルさんとティアナさんの事を思って言ったのに、逆にティアナさんを傷つけてしまったチビッコ 上司、ヴィータさんとの和解イベントを描いた上で、なのはさんがティアナさんを採用した理由をしれっと明かすという所でしょうか。

ヴィータさん
「新人どもの防衛ラインには通さねえ!速攻でぶっ潰す!」
「うっせえバカ共!もういい、後は私がやる。二人纏めて、すっこんでろ!」

 頑張れ、ティアナさん。
 頑張れ、チビッコ上司。




・おまけ

 ザフィーラさんに知性が有る事も知らず、ザフィーラさんの頭を撫でているスバルお嬢さんが可愛すぎです。この娘は、この先もずっとザフィーラさんが喋れるんだって知らないんだろうなぁ。
 やっぱり「潜在能力の塊」は原石のまま埋もれていく気がしました。

 いや、寧ろスバルお嬢さんには、ずっとこのままでいて欲しいと思います。




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