魔法少女リリカルなのはStrikerS第19話感想「ゆりかご」

　今回は、これから大きな目的を抱えた主要人物以外の、新人さん達の成長の一まずの到達点を描いたお話。まだ全ての伏線を消化するには早いんじゃないかとは思いつつも、或る意味らしいなという感じです。

魔法少女リリカルなのはStrikerS Vol.2

出版社/メーカー: キングレコード
発売日: 2007/08/22
メディア: DVD
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一まずの到達点に立った人達

人物	出発点	到達点
ティアナさん	自分が「場違い」な存在という思い込みに由来する焦燥	フォワードの指揮という「役割」と、「幻術」というレアスキルの自覚(その所為でノーヴェさんに睨まれているのは内緒です。)
エリオ君＆キャロさん	両親／一族に捨てられた過去	フェイトさんを「母親」と認識、フリードがエリオ君にやけに懐いていたり、エリオ君を待つキャロさんの描写など、好感度はとっくに振り切れてます。
ヴォルケンズ	人として生きたい	初代リインさんが起こした奇蹟で緩やかな衰退へ
アルトさん	「元々ヘリは好きだったし」	「みんなを運ぶ仕事は私が引き継ぎます！」
ルキノさん	「管制操舵手になりたくて」	「アースラの事は隅から隅まで知ってますから。」

　なのはさんの教導の成果がエリオ君の成長を通して肯定され、ファイナルリミッターの解除が行われた事で、新人さん達の成長は一区切りが付いたと解釈。あと、これまで日の目の当たらなかったアルトさんとルキノさんの成長も描く辺り、この「魔法少女リリカルなのはStrikerS」という物語は、本当に優しい物語なんだなぁと再認識。

まだ目的を抱えた人達

人物	目的	状況
なのはさん	ヴィヴィオの救出と、胸を張って「母親」だと宣言する事	早速聖王のゆりかごに据え付けられたヴィヴィオさんに驚愕（＝幼児期の子供達の母親の立ち位置だと解釈）
スバルお嬢さん	ギンガさんの救出と、ギンガさんを打ち破って「母親越え」の達成	洗脳されたギンガさんを目にして驚愕（＝思春期の子供達の立ち位置だと解釈）
フェイトさん	「要らない子」を否定する「母親−子供」を象徴するキャラとしてのスカリエッティと対立	エリオとキャロの成長に嬉しくも寂しく思っている（＝反抗期の子供達の母親の立ち位置だと解釈）
はやてさん	罪の意識の解消	相変わらず無理をしてる

　あと、敢えて挙げるとしたらギンガさん。瞳の目の色は戦闘機人を象徴する「黄色」になって、すっかりナンバーズの一員になってしまいました。ギンガさんの立ち位置はスバルの「母親」を兼ねているキャラなので、「父親越え」ならぬ「母親越え」としての役割は勿論ですが、ギンガさんがナンバーズの中でどういう立ち位置なのかが気になるところ。ナンバーズで感受性の高そうなチンクお姉さん、セインさん、ノーヴェさん、ウェンディさんに良い影響を与えているのなら面白くなる所です。半分くらい期待しておきます。
　因みに、ギンガさんの服装は、前より今のほうが似合っていると思ったのは私だけ？

　なのはさんは「ブラスターモード」なる、ゼストさんの「フルドライブ」みたいに危険そうな手段を提示。言うまでもなく使う事になると思いますが、この「ブラスターモード」を使用する事で、ヴィヴィオの「母親」としての描写に繋がって来るんじゃないかなと思います。今話でも、「なのはママ」と独白のみで言っているのではまだまだ。誰に対しても「ママ」だと「なのは」を取って言えるぐらいにならないと、「自分はヴィヴィオの母親になる」と自覚した事にはならないと思います。なのはさん、あと一歩です。頑張れ。

　スバルお嬢さんはマッハキャリバーへの謝罪。マッハキャリバーには「心」は無い筈なのに、あくまで「心」があるとして接するスバルお嬢さんに対して、「心」が無いはずなのにスバルお嬢さんの為に「強化システム」のプランを自ら立てて、スバルお嬢さんの「心」に応えるマッハキャリバーが熱い。