Yes!プリキュア5第33話「大スクープ!プリキュア5独占取材!」

 それは唐突だった。
 ハイチュウのCMが終わった後に映る五人のシルエット。これは新しいED?

「へ〜、新EDか〜、やっぱり今回の脚本は村山功さんか〜、やっぱり村山さんの脚本は切ないなぁ〜。」

 ちゃらちゃらん♪ちゃらちゃらん♪

 プリッキュアの魔法♪

「ん?今のシロフォン、何か聴いた事あるような?」

 手のひら太陽向けて〜♪

 夢原さんなんてことをー!!

 夢原さんは容赦無い、日向さん&美翔さんの曲まで奪い去りやがってくれましたー!!

本編感想

 今まで、何でナイトメアは集団戦を仕掛けないのかなーと思ってたんですが、元々互いが互いを蹴落とそうとする成果主義に加えて、集団を仕掛けてしまうと、「仲間」をキーワードとするプリキュアさんのテーマと被ってしまうからなんだと気付いた。うーん、それでもカレハーンとモエルンバみたいな互いを信じないチームワークを、本当の仲間のプリキュアさんのチームワークで打倒するって手もアリだと思うんだけどなぁ。敵さんも増えた事ですし、今後に期待。

 「一人でもやれる」という、ナイトメア側の気持ちでやってきた増子さんが、個人の限界にぶちあたって挫折して、「夢」を諦めてしまいそうになる所を、「一人で出来なくてもいいじゃない!」と肯定して、「仲間」に目を開かせてくれた展開が恰好良いです。

「怪我なんて、知らなかった。」(増子さん)
「どうしてちゃんと取材してから記事にしてくれなかったの!?」(夏木さん)

 夏木さんが所属するフットサル部のこき下ろし記事を書いてしまった増子さん。記事を書く人と、記事を読んでいる人が互いに良く知っているだけに、記事の内容が傷つくような記事を書いてしまうと、記事を書いている人に直接返ってきてしまうんですよね。

「一人に、なっちゃったのよ。前は私以外にも部員はいたの。」
「私、夢中になると周りが見えなくなるのよね、みんなが付いていけないって言い出して、気が付くといつの間にか、私一人になってた。」
「意地になって一人でやってきたけど、きちんとした取材が出来ない分、大袈裟な見出しで誤魔化して、噂話みたいな記事が増えていったわ。だから今回みたいな事が。きちんと下調べもせずに記事を書いて、今野さんを傷つけてしまった。
やっぱり、一人じゃ無理かな、私、もう辞めようと思って。」

 そして語られる増子さんの過去、#18「突撃!かれんの私生活」で言及があったように、サンク・ルミエール通信は元々一人ではなかったのです。
 他の部員が去った後でもサンク・ルミエール通信を続けてきたのは増子さんの記者魂という矜恃があった為でしたが、今回それが砕けてしまった事で、ぽっきり折れてしまったのです。
 けれど、今回の記事は悪かったとしても、サンク・ルミエール通信にはいい所は沢山ある。それを肯定してあげる夢原さん達(黄色を除く)が優しい。 黄色は自重しよう。

「私、サンク・ルミエール通信好きだよ。」
「私もです!私の事、もっと取り上げて下さい! えへっ。」
「私、増子さんの体当たり取材を読むの、楽しみにしてるのよ?」
「生徒に身近な情報を伝える学校新聞はやっぱり必要よ?」
「私も、なくなると困る。」

 それでも増子さんの心を動かせなかった夢原さんは、ナッツによる色仕掛けという奇策に走ります。まあ、この娘達は色仕掛けをよく使うね。

「本人が辞めるといってるのに無理矢理やらせる事は無いだろう。」

 うっ、厳しいお言葉。

「そうミル、ナッツ様の手を煩わせないで欲しいミル!」

 貴方は黙ってて下さい。

「仮に俺の取材で新聞部を続けたとしても、何の問題解決にもならない。」

 正に正論、途端に諦めそうになる一同。けれど、夢原さんは諦めない。
 夢原さんは、サンク・ルミエール通信を作っている時の増子さんが一番輝いている事を知っている。そう、サンク・ルミエール通信を作っていない増子さんなんて増子さんじゃない。

 その頃増子さんは身辺整理中にブンビーさんと接触。もしやの共闘!?と思ったら、逃げた。そこに駆けつけたプリキュアさん達ですが、ブンビーさんと新型の仮面の威力に劣勢。

 それに気をよくしたブンビーさん。

「仲間に頼ってるからこうなるんだよ〜。一人じゃ何もできないヤツらがいくら集まったところで無駄なんだよ〜。」

 確かにナイトメアの社員は強い。それに対してプリキュアさんの一人一人の力は弱い。多分まともに戦えるのは夏木さんぐらいのものでしょう。それでも今までナイトメアの魔の手を退けてきたのは、「仲間パワー」があったからなのです。

「一人で、一人で出来なくたっていいじゃない!」
「たとえ力がなくても、みんなで立ち向かえば出来るかもしれない!」
「それが仲間だよ!」

 そうして「仲間パワー」を提示したプリキュアさんたちはうってかわってコワイナーを圧倒。しょせんは新聞紙のコワイナー、如何にも弱そうなのに、今まで苦戦していた方がおかしい。

「そうやって傷を舐め合―――隙有りー!!」

 卑怯なブンビーさんの奇襲も、絶好調な秋本先輩のミントシールドで防ぎ、夢原さんの決め技で戦闘終了。

「あんな化け物を相手にして、怖くはないんですか?」
「みんなで力を合わせれば、平気だよ!」

 そう、「一人」じゃだめでも、「仲間」ならなんとかなるです。おタカさんが言っていたセリフが効いていますね。

「あの、最後に一つ聞いていいですか?私にも、皆さんのような仲間を作れると思いますか?」
「Yes!」

 欧米かっ。

 いやいや、いい終わり方でした。

次回予告

Yes!プリキュア5第34話「ミルクを守れ!白馬の騎士かれん」

 男らしい役を仰せつかった水無月先輩。ってか、自宅で馬飼ってるのか。すごいな先輩。

おまけ

「プリティで、キュアキュア〜」(夢原さん)

 夢原さんは「プリキュア」の語源を知っていらっしゃる。確信犯か。

「結構楽しませてくれるじゃない。」

 そう言っていてやられたヤツらが今まで何人いたことか。