スケッチブック〜full color's〜第11話感想＆備忘録「風邪の日と、ねこねこpart３」

　今週の話は風邪をこじらせて「一人」になってしまった空さんに、美術部のみんなが空さんの事を心配している「気持ち」が届いて「一人」の寂しさが解消される話と、「腐ったちりめんじゃこ」に困った猫たちが空さん達人間へ「気持ち」を届けようと七転八倒した話。美術部のみんなの「気持ち」に気付いた空さんが同じように猫達の「気持ち」にも気付くという話。

スケッチブック~full color's~ 第1巻 [DVD]

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本編感想

　風邪で学校を休んだ時の気持ち、学校ではみんなが日常を過ごしている。みんなが何しているか分からないし、自分だけ家で寝ているので、まるで自分が世界から仲間外れにされたみたいに感じてしまうものです。

「みんな、今日は何を書くんだろう･･･」

　空さんは、みんなが自分の事を忘れて楽しくやっているように感じてしまっているんですが、でも美術部のみんなは空さんの事をすごく心配していて――というのがすごく暖かい気持ちにしてくれます。

「みんな心配してたから。」
「みんな･･･？」

　みんな空さんの事を心配してくれてるから、みんな色んなお見舞いをもってきてくれる。夏海さんは新顔のマペット「ケロ吉の友人のクロ吉」、葉月さんは「よく効く風邪薬」、ケイトさんは「笑うヒゲの絵」、春日野先生は「生卵」、神谷先輩は「常に笑顔でいられるマスク」、部長さんは「水」、佐々木先輩は一人でいる空さんに「カセットテープ」、栗原先輩は解熱作用のある「ジゴクノカマフタ」、空閑先輩は「くるまると落ち着く暗幕」（ってか、それ学校の備品。）、涼風コンビは白菜。
　スケッチブックの原作を読んでみて分かったんですが、原作の雰囲気を絶妙の匙加減で生かしながら、原作のエピソードを上手く組み合わせてより深い話に再構成してるんですね。
　今回の話も、原作４巻では、空さんが風邪を引いて夏海さん、葉月さん、ケイトさんがお見舞いに来るんですが、お見舞いの品は「谷の人の絵」だけなんですよね。

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　このエピソードをアニメ化するに当たって、「（みんなが思っていてくれる）気持ち」で再構成したから、こんなにみんながお見舞いの品を持ってきてくれる話になっているんですね。

「みんなの、お見舞い。
私の事を考えて、私の為に、持ってきてくれた。」

　また、原作だと、ポン・チョイミンさん(原作では名前は無し)と、「谷の人の絵」が増えた事で「寂しくなくなった」と言っているだけなんですが、原作に登場しない人相の「ゴモス」に、神谷先輩の「常に笑顔でいられるマスク」をかぶせる事で怖くなったりしたりした描写は、それらのガジェットによって「友達が気に掛けてくれている」という事を実感出来たから「寂しくなくなった」というダブルミーニングになっています。