CLANNAD第22話感想&備忘録「影二つ」
俺達は「犠牲」なんかじゃない、「託した」んだ!
渚さんの夢はもう「渚さん一人だけの夢」じゃない。
それまでの夢を諦めて渚さんに夢を託した両親。
夢に挫折して部活嫌いになっていた岡崎君と春原君。
そして、アニメ版では正ヒロインの座を渚さんに譲ったヒロイン達。(ジョークじゃないです)
夢を諦める痛みを知っているから、何度も困難にぶつかっても諦めずに夢を叶えようとしていた、そんな渚さんが好きだから応援した。だから、挫けて欲しくない。
- 出版社/メーカー: KEY
- 発売日: 2008/02/29
- メディア: DVD
- 購入: 9人 クリック: 223回
- この商品を含むブログ (63件) を見る
「俺達は好きでやってるんだ。
今お前が挫けちまったら、俺達のしてきたことが無駄になっちまう。
みんなでここまでやってきたんだ、頑張ろうぜ。」(岡崎朋也)
ホントは、前半でも岡崎君がその事を口にしていましたが、岡崎君はまだ渚さんと「友達」の距離感を保っている事しかできないから、「渚さんに託す」という「家族」としての立場を取れない。だから、岡崎君はこれ以上踏み込めず、秋生さんの登場を待つしかない。
だからこそ、視聴者が抱いていた「犠牲なんかじゃない!」という気持ちを言葉にしてくれた秋生さんの言葉が熱い。
「家族」に打算なんかねえ!好きだから応援するんだ!「親子」だろ、俺達は!「他人」じゃねえから愛するんだ!と、「家族」を大声を張り上げて叫ぶ秋生さんが熱い。
「夢を叶えろ!渚!
渚!バカかおめえは!
子供の夢は親の夢なんだよ!
お前が叶えればいいんだ!
俺達はお前が夢を叶えるのを夢見てるんだ!
俺達は夢を諦めたんじゃねえ!
自分たちの夢をお前の夢にしたんだ!
親ってのはそういうもんなんだよ!
家族ってのはそういうもんなんだよ!
だから、あの日からずっと、パン焼きながらずっと、俺達はそれを待ちこがれて生きてきたんだ!
ここでおめえが挫けたら俺達は落ち込むぞ!てめえ!
責任重大だぞ!てめえ!
早苗、いるんだろ、お前も言ってやれ!」(古河秋生)
秋生さんのこの言葉に、「犠牲なんかじゃない!」と叫ぶ岡崎君。
だって、岡崎君も渚さんの事は最早「他人」じゃないから。渚さんを支える為には、「家族」にならないといけないから。(これがラストの告白のきっかけになっているのは上手い)
「俺達もだぞ、渚!
俺や春原が出来なかった事を、今お前が叶えてくれようとしてるんだ!
俺達の挫折した思いも、お前が今背負ってるんだよ!」(岡崎朋也)
「家族」の事だから、ここばかりは18年間家族である秋生さんに譲って、新参者の「家族」予定者の岡崎君に愛を叫ばせて、脚本さんが何でも無理矢理「恋愛の力」で解決しようとしなかった所は凄く好感が持てました。
で、ラスト。渚さんと岡崎君の「家族への蟠り」も取り敢えず解消。
そして、あの「幻想世界」は、「一人ぼっちだった少女」を「暖かい場所を知っている人形」が「暖かい世界」に連れ出す話――――つまり、「友達がいなかったた渚さん」を「友達を知っている岡崎君」が「暖かい世界」に連れ出す話であったと同時に、「家族がいなかった渚さん」を「家族を知っている渚さん」が連れ出すという、二重の意味があったのだと判明。成る程、そういう意味ですか。だから、「ロボット=岡崎君」という等号に違和感を感じたわけですか。成る程。
「続きを思い出しました。お話の続きです。
女の子と人形は、その世界を出る事にしたんです。
人形はずっと遠くにもっと暖かく、にぎやかな世界がある事を知っていたからです。」(古河渚)
ところで、岡崎君が「幻想世界」を知っていた伏線は番外編で解決されるの?
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2008/04/16
- メディア: DVD
- 購入: 2人 クリック: 36回
- この商品を含むブログ (51件) を見る
次回予告
番外編
「夏休みの出来事」