Yes!プリキュア5GOGO第11話感想&備忘録「華麗に変身!ミルキィローズ」

 あのー、プリキュアさんって正義の味方ですよね?
 もしかしてその認識、間違ってる?

 今回は、プリキュアさん・視聴者に「ミルキィローズっていい子だね!」という事を印象付ける為の話だったんですが、その為に相対的に貶められる敵役として、スコルプさんはあまりにもいいヤツ過ぎたというのが、ちょっとバランスが悪かったように感じました。
 ナイトメアと同じどうしようもない悪人としてはネバタコスさんがいたので、そっちを使った方が良かったんじゃないかなぁ?

本編感想

 ナイトメアでの反省を生かしてエターナルではマトモな人間関係を築けていると思った矢先に…。
 ナイトメアは割とどうしようもない人達の集まりでした。ギリンマさん、アラクネアさんは絶望の仮面の力で自我を失って(=夢・希望・未来の放棄)プリキュアを倒そうとする、当初の手段が目的にすり替わった姿で散り、ガマオ君とハデーニャさん、ブラッディーさんはカワリーノさんに絶望の仮面を被せられて(=夢・希望・未来の剥奪)散り、確かに、同情の余地はあるものの、その手段は毎回卑劣で、正々堂々挑んできたりはしなかったんですよね。

 それに対して、スコルプさんも確かに色々非道いこともしてるんですが、ナイトメアとは違って「仲間(プリキュアさんと同じ価値観)」を持っていた点、あそこまで正々堂々とプリキュアに戦いを挑んできた点は、明らかにナイトメアとは違うんですよ。

「折角仲良くなれそうなのに焦っちゃダメだ!
前の組織での経験上、感情的に動いても良いことはない!
…そう、チャンスが来るのを待って、ね、ね!」(ブンビー)
 
「優しい男だな。
だが、俺はもうここにはいられない、達者でな。」(スコルプ)
 
「あ、あの!」(ブンビー)

 さらに、スコルプさんとブンビーさん、最後はお互いに名前も呼んでるのもポジティブ。

「スコルプさん…」(ブンビー)
 
「さらば、ブンビー。」(スコルプ)

 ここまで好意的に描かれた敵役って今までにいなかったですよ…。

 何だかね、あそこまで散り際が切ないと、夢原さんが「やっとお礼が言えた。」とか、いつもの日和った発言していても、妙にイラッと来てしまいまうんですよ。戦いが終わった後に爽快にならないっていうのは、どうにもこうにもプリキュアらしくないというか。今までもキントレスキーさんみたいな愉快な適役はいましたけど、散り際は敵ながら天晴れな爽快なものだったのに、今回のはどうにも後味が悪いです。

 これも作品全体を見渡した構成の一つで、ブンビーさんのエターナルの中での行動に繋げていくのなら、「この違和感」がやがて大きな潮流をなして行くとは思うんですが、単なる演出の一つでこれからに繋がらないのなら、ちょっと納得出来ないかな、っていうのが私の感想。

次回予告

 Yes!プリキュア5GOGO第12話「美々野くるみがやってきた!」