かかったな!カラレスッ!これが我が『逃走経路』だ…貴様はこのゼロとの知恵比べに負けたのだッ!コードギアス反逆のルルーシュR2第2話感想&備忘録「TURN02 日本独立計画」

 『夢』は終わり、死闘が始まる!
 人間というモノは、「それなりに説明の付く仮説」を得ると、「それが真実」と思いこんでしまうもの。もし、「それなりに説明の付く仮説」以上に「完璧な説明の付く仮説」があるとしたら、「それなりに説明の付く仮説」は一体何なのでしょうか?

 R2第二話。ルルーシュ、カレン、卜部、ロロは「真実」を求めて戦場を駆け抜けます。

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume01 [DVD]

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本編感想

「真実」を求めるランペルージ兄弟

「シャルル・ジ・ブリタニアが刻もう、新たなる偽りの記憶を!」(ブリタニア皇帝)

 ルルーシュは取り敢えず「違和感」の正体がブリタニア皇帝シャルル・ジ・ブリタニアルルーシュと同じフランス語の名前)のギアスによるモノだと判断し、今の記憶が「真実」としたようですが、私はコードギアスの事ですから、もう一つ隠し球を持っていると思ってます。皇帝がわざわざ「新たなる」とか言っているように以前にもギアスを掛けたのかもしれませんし、見たところロロも「自分は何者なのか?」と、「真実」を求めているようなので、暫くは今までの「偽り」の日常が続くと思います。 早晩「積み重ねられた偽りの時間」は「真実」を凌駕するといった方向に進んでいくとは思いますが。

「さあ、どちらなんでしょう?」(ロロ・ランペルージ)
 
「謎かけは好みではない。」(黎星刻)
 
「ええ、僕もそうですよ。
知りたいんです、『真実』を。
だから、殺しに来ました、ゼロを。」(ロロ・ランペルージ)

 ロロはブリタニア皇族の象徴である「紫色の目」を持っている上に、ギアスを持っていて、マリアンヌを想起させる見事な操縦技術を持っているなど、単なる「偽りの存在」とも思えないですしね。特に似ているのが、ギアスの使い方がルルーシュと同じ所。一般人を装って軍人を油断させた所にギアスを掛ける手口から察するに、ギアスの種類も、掛ける手口もルルーシュと同じじゃないですか。意外と本当に肉親なんじゃないの?

「良かった、ブリタニア軍ですね?兄さんを捜しているんですが。」(ロロ・ランペルージ)

取り敢えず「真実」を定めた黒の騎士団

「ゼロ、お前の正体が学生であろうと構わない!
『切り捨てるだけでは』と言ったその言葉に『偽り』はないと受け取った!
 
紅月!
ゼロを頼む、彼だけが残された希望だ!
済まんな、ラクシャータ。
ゼロよ、日本の、民を拾って欲しい!
四聖剣とは、虚栄に非ず!」(卜部巧雪)

 卜部巧雪はルルーシュの言葉に「真実」を見出して散り、カレンお嬢さんもその遺言も含めて自分の気持ちという「真実」を信じて「ゼロ(ルルーシュではない)」の為の覚悟を決めます。
 取り敢えずルルーシュの正体は黒の騎士団に露見し、「ブリタニア人としてのルルーシュランペルージ」でも構わない、「貴方はゼロ!」と、3つあるルルーシュの顔のうち2つが黒の騎士団に受け入れられた形となり、前作で3つの顔、「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」、「ルルーシュランペルージ」、「ゼロ」の三つに分裂したルルーシュの状況はかなり緩和していると言っていいと思います。カレンお嬢さんだけは「ルルーシュ」と「ゼロ」を分けているようですが、萌えキャラであるカレンお嬢さんの事なので、きっと暫くはツンデレっぽく機能して、徐々に「自分の真実」を見定めてくれる事だろうと思います。

「私が信じるのはゼロよ、ルルーシュ、あんたなんかじゃない!」(紅月カレン)

「あたしも決めなきゃ、ゼロの為にね。」(紅月カレン)

 しかし、カレンお嬢さん、流石ツンデレ!モノが違う!(バカ)

スザク君、「真実の自分」を見失ってませんか?

「言ったはずだよ、ルルーシュ
俺は中からこの世界を変えると。」(枢木スザク)
 
「友達を売って出世するのか!」(ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア
 
「そうだ。」(枢木スザク)

 嘗てのスザク君と今のスザク君とは別物です。
 性格が悪くなったっぽいとかはさておき、「中からこの世界を変える」と言ったのは、一人称が「僕」だった頃の枢木スザクであり、「ルール」を遵守する枢木スザク、「過程」を重視する(曲がった事はしない)枢木スザクであり、今の枢木スザクとは全く違っており、ブリタニアを変えるとは言いながら、ブリタニアにかなり染まっています。
 今のスザク君は、一人称は「俺」であり、「軍法違反」をしてゼロを追い掛け、「友達」を売って地位を手に入れるなど、「過程」を捨てて「結果」を取っています。
 それに対してルルーシュ

「間違っているぞ卜部!
切り捨てるという発想だけでブリタニアには勝てない!」(ゼロ)

と宣っているように、前作の最初とは全く違いますよね。

 多分、スザク君は「自分の理想」を「みんなの理想」だと勘違いした挙げ句、「みんなの理想(=自分の理想、エゴ)」の為に死んでくれ!みたいなことをして、ルルーシュと違って「切り捨てたり」するんじゃないかな?

 つまりは、前作で「結果重視のルルーシュ」と「過程重視のスザク」で始まった物語が、今期は「過程重視?のルルーシュ」と「結果重視のスザク」という風に反転しているんですよね。
 この辺りで、セルフパロディとして機能しているR2の特徴が非常に効果的に働き、「前と同じ」ように見えて、実は全然違うという事が非常に印象的に描写されています。
 先回も書きましたけど、「前作での積み重ねは失われていない」し、「前作とは全く違う点が異彩を放っている」し、「この『真実』自体が『偽り』なのでは?『偽り』だって『真実』たりえるのでは?」という事が表されているのが素晴らしい。

次回予告

 コードギアス反逆のルルーシュR2第3話「TURN03 囚われの学園」

 きゃっほう!ヴィレッタ先生可愛いよヴィレッタ先生。