「紅〜醜悪祭〜」続編「祭の後」感想&備忘録
紅公式ファンブックを買いました。全く期待しないで買ったんですが、醜悪祭(後)の結末、載ってましたね。とりあえず醜悪祭の件も解決して一安心。
- 作者: 片山憲太郎,山本ヤマト
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/05/23
- メディア: 文庫
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ふう。
さて、片山先生、「醜悪祭」のテーマだった「真九郎にとって紫というが何なのかという言語化」から逃げましたね。(醜悪祭のテーマが「言語化」である事は以前に醜悪祭(上・下)の感想で書きました。)
九鳳院紫の幸せに貢献するのは、紅真九郎の義務であり希望。
やるべき事と、やりたい事が、自分は完全に一致している。「わたしの夢は、真九郎を幸せにすることだ……」
「紅」〜醜悪祭(上・下)〜で設定されている着地点は「言語化」です。
http://d.hatena.ne.jp/AlfLaylawaLayla/20080426/1209051893
その為に、物語に意図的に「言語化」の種があちこちに蒔かれています。
また、「真九郎と紫」の関係を真九郎が明確に意識する為に「瀬川早紀・静之姉妹」が登場し、「一緒にいなくてはダメなんだ」と真九郎が明確に意識し、紫からの言葉(どうみてもプロポーズ)に対して、真九郎がどう答えるのか――――なんですが、「紅」〜醜悪祭(下)〜を既に読まれた方は既に御存知だと思いますが、上下巻の筈なのにまだ終わってません。
ちゃんと紫は真九郎に告白(?)したのに、真九郎からの返事は白いマフラー。またはぐらかした。(やるべき事という点では、KILLING FLOORに連れて行かれても、紫の思いに応えて立ち上がり、きちんと帰ってきて「マフラー」は渡せたのだから、答えは出ているともいえるんですが)
うん、成る程ね、醜悪祭は、ホントに大人の事情に振り回された作品になってしまいましたね。
片山先生は明らかに醜悪祭で真九郎が紫に告白する事にするつもりだった筈なのに(「言語化」というのは「答え」を出す事ですから)、それを許してくれない存在(誰でしょうね?知りませんけど。)がいたという事なんでしょう。恐らくは醜悪祭で「紅」は終わらす筈だったんでしょうね。で、10年後が舞台の「電波的な彼女」で、真九郎と紫は結構幸せに暮らしてます――みたいなのを描くと。そんなシナリオだったんじゃないかな。
まあ、「言語化」は醜悪祭ではなく、これから続編があれば、それを通してのテーマになると考えればいいのかもしれません。私は前向きに考えます!それにしても片山先生も大変です、こんな形で「物語」を続ける羽目になるなんて……。
今回の件をどう捉えればよいのかは、まだわからない。
毎度のことながら、反省材料は山盛り。
至る所で失敗だらけ。
それでも、自分にやれることはやった、とひとまず満足するべきだろうか。
あるいは、自分にやれることしかやれなかった、と落ち込むべきだろうか。
とにもかくにも、瀬川静之から受けた依頼は、どうにか収束したのである。
片山先生負けるな!私は応援してるから!
「電波的な彼女」の続編でもいいから、小説書くのだけはやめないで!
とりあえず、六月発売の漫画版を買いますから!
色々大変だと思いますが頑張ってください!
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