「ああ…スザクの言う通りだぜゼロ。あんたのやった事は自殺に等しい事だぜ。世界中どこに逃げようともうあんたには「安息」の場所はない…。そしてオレが忠誠を誓ったのは「黒の騎士団」になんだ。あんたに対し忠誠を誓ったわけじゃあねえ!しかしだ……オレももともとよォ〜〜行く所や居場所なんてどこにもなかった男だ…。この国の社会からはじき出されてよォーー。オレの落ち着ける所は……ゼロ。あんたといっしょの時だけだ……」コードギアス反逆のルルーシュR2第9話感想&備忘録「TURN09 百万のキセキ」

 例え「世界」を敵にしても、「大切な誰」かが自分を理解してくれてさえいれば、戦い続けられる。いつか手を繋ぐ日も訪れる。

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume01 [DVD]

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貴方が大好きって誰かが思ってる

 今話は「誰からも理解されない」ままで、「優しい世界」を目指すスザク、ユーフェミア、ナナリーの三人に対して、先回「優しい世界(=生徒会)」を再発見したルルーシュを筆頭とした親しい人々に「貴方を信じている」と肯定されます。

 スザクに対しては、ロイド、セシル、そしてアーニャが「貴方を信じている」と肯定。
 ユーフェミアに対しては、慰霊のキャンドルという形でルルーシュ、スザク、ナナリーが「貴方を信じている」と肯定。
 限りなく聖人に近い悪人であるシュナイゼルと、新登場のカノンさん、そしてユーフェミア様に過剰な妄想を炸裂させているニーナも、かなり怪しいですが、「信じている」と肯定。
 ナナリーに対しては、「優しい世界」、その意志を誰よりも理解しているゼロ(ルルーシュ)とスザクが、「優しい世界」という共通の理想でわずかにお互いを赦す形で守る事で肯定。

ルルーシュとスザクの和解の萌芽

 お互いに赦せない仇。ルルーシュにとっては、自分を売り、ナナリーを奪った存在であり、スザクにとっては、ユーフェミアを殺した存在。

 お互いに赦しがたくても、ルルーシュが目指した世界、スザクが目指した世界、そしてユーフェミアが、ナナリーが目指した世界は同じく「優しい世界」。それをお互いによく知っているからこそ、例え憎しみあっていてもお互いがお互いを理解している。だから信じられる、そしていつか、手を繋げる。

 ナナリー(&ユーフェミア)という大事な人を挟んでルルーシュとスザクがお互いに「信じている」事を理解しているという事であり、それはルルーシュ、スザク、ユーフェミア、ナナリー、四人の理想が変わらずに同じだという事をお互いに確かめ合う象徴的なシーンで、すごく良かった。
 更にルルーシュユーフェミアの為に流したキャンドルと、スザクとナナリーがユーフェミアの為に流したキャンドルが寄り添う形で象徴するのがまたニクい演出です。

「これは、僕が発砲命令を出さないと信じてこその作戦だ、ゼロは、僕のことをよく知っている。」(枢木スザク)
 
「最悪の敵だからこそ俺にはよく分かる、そして、これはナナリーの事を理解しているからこそ出来た判断でもある。だから、今は感謝しよう、枢木スザク。
そして忘れるな、あの約束を。」(ルルーシュランペルージ)

 また、スザクがV.V.によって告げられた「真実」が全てではないと思っているのも重要。二人の和解の伏線も敷設完了。

「答えて欲しい。君は何故ユフィを殺した。
君なら他の方法だって――」(枢木スザク)
 
「心の底で死という罰を求めていた僕に『生きろ』というギアスを掛けた。そんな君が―――」(枢木スザク)

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次回予告

 コードギアス反逆のルルーシュR2第9話「TURN09 朱禁城の花嫁」

おまけ

 今日は個人的な理由で縮小営業です。来週が休みでホントに助かった・・・。