我が輩はオレンジ事件の時、密かにゼロに憧れた。あの強さに!美しさに!あの仮面に!我が輩もあの仮面が欲しいと思う! にゃーん。 コードギアス第六話感想 〜奪われた仮面〜



 今回はスザクに対する「差別」の描写と、解消の暗示がされていました。
 序盤はシリアスパート、スザクに対しての差別を描写し、中盤はコメディーパート、ルルーシュが発端となって騒動が起き、終盤は、スザクが手を差し伸べて、ルルーシュの手を繋いだのが、第一話の冒頭部分の幼き日のスザクとルルーシが被っていて綺麗でした。
 ストーリー全体でルルーシュとスザクで世界を変えていくという事と同時に、「孤独」になっていくルルーシュを救うのはスザクという事も暗示しているのですね。
 相変わらず脚本の完成度が高いです。

−−−−−以下ネタバレ−−−−−


 

・差別とは平等の同意語


ブリタニア皇帝
「人は!平等ではない。」
「そう!人は差別される為にある!だからこそ人は争い、競い合い、そこに進歩が生まれる!」
「不平等は悪ではない。平等こそが悪なのだ!」
「我が子クロヴィスの死も、ブリタニアが進化を続けているという証!闘うのだ!競い、奪い、獲得し、支配しろ!その先に未来がある!オールハイルブリタニア!」

 自分の息子の葬儀に政治演説というのはともかく、強者が弱者を支配することを前提とした上で、凡人は「序列」内で競争をしろと。
 また、真に力ある者は最低の序列からでも上へと昇り、また、高い序列にあっても自らの過失によって凋落するのだと言っているワケです。(ジェレミアさんとかジェレミアさんとか。)

 でも、それは強者の論理です。

ニーナ
「イレブンなんて・・・」
リヴァル
「名誉ブリタニア人。」
ニーナ
「だって、同じ事だし・・・」

"GO BACK TO YOUR GHETTO"

 そして、これが強者の論理によって歪んだ弱者達の弊害、ブリタニアの現実です。

 ブリタニア皇帝の言っている事は、「序列」を閉じた世界だとして、その中でならば平等を認めるという事であり、「序列」を覆そうとする下層と、「序列」を維持し更に昇ろうとする上層の意志が進歩に繋がるという事ですね。(民主主義と謳われている現実世界でも暗黙の了解となっている事でもありますが。)

 支配を良しとしないのならば、被支配層自らが優位性を「力」で証明せよと、権力の簒奪、譬え自分自身が討たれようとも、それを肯定するということですが、強大な「力」を個人の「力」で凌駕せよと主張している点で、ルルーシュの思考と一致します。
 ルルーシュ自身は明確に意識していないようですが。
 ブリタニア皇帝の瞳もルルーシュ達と同じ紫である事が暗示しているように、やっぱり親子ですね。

 ルルーシュは父が、障害を負ったナナリーを弱者と切り捨てた事で決裂したのでしょうが、ブリタニア皇帝はルルーシュは強者と見なしていた筈なんですよね。
 もしかしたら、ブリタニア皇帝はルルーシュブリタニアを変革しようとする事、自分の死さえ「計画」に組み込んでいるのではないかと思ってます。(スザクは想定外)

 また、いくらギアスのような「力」を以てしても、スザクを差別する世界を変える事は出来ないワケで、今回の生徒会メンバーのような、お互いの歩み寄りが必要なんですよね。そんなワケで今回のストーリーはスザクにとっても道標になりそうな予感がします。

 ところで、今回ブリタニア皇帝の瞳も紫だった事が判明しましたよ。
 予想通り「紫の瞳」ブリタニア王家の血の象徴というので間違いなさそうです。
 これがギアスと一体どんな関係があるのか、これからの展開が楽しみです。

・燃え上がれジェレミアさん

ギルフォード卿
「君には選択肢が二つある。一パイロットからやりなおすか、オレンジ畑を耕すかだ。」
 結局前者を選んだジェレミアさん。ゼロから始める事で、彼がどう出るかが楽しみ。今回の事で、スザクと距離を取りながらも協力することになる立ち位置を取りそうな気がします。
 今は辛抱ですよジェレミアさん。

・ミレイさん大爆笑です。

カレンさん大好きな男共
「よっしゃー!」

カレン
「やめてよ、私の初めての!」
 
 可愛いなぁカレンさん。

リヴァル
「たまには出してみますか!本気ってヤツ!」
リヴァル、ミレイさんの唇めっちゃ見てますよ。

カレン
「何て恰好してるのシャーリー!」
シャーリー
「だって、私たちのキスがかかってるのよ!」
カレン
「同感。」

シャーリー
「ねえ、キスの権利、カレンは誰に使うの?ひょっとしてルル?」
カレン
「な、何でそうなるのよ!」
シャーリー
「だって、あのさあ、その・・・」

 盤石かと思われた乙女同盟瓦解。二人とも天然なので、ツッコミ役がいないと際限無くボケ続けますよ。誰か何とかしてあげて!面白すぎます・・・。

 アメフト(ブリフト?)部は「ファイト!オー!」馬術部は「機動性ならこちらが上だ!」、園芸部はマタタビ探せ!」「科学は勝つ!」とか、みんながみんな、捜索の方法が明らかに間違った方向を向いていてたり、(機動性を誇るなら固まってないで散開するとか色々。)

ナナリー
「にゃおーん」

が大好きな漢達
「おおおおっっっっっ!」

とか、めちゃ楽しそうな学校ですよ。いいなぁ。

 やっぱり、ミレイさんがブリタニア皇帝になれば世界は平和そうな気がしました。(笑)
 ハイル、ミレイさん!

・その他、押さえときたいポイント

スザク
「借りを返しただけ。七年前の。」
 前々回、ルルーシュも「借り」を返しただけなんですよね。
 二人ともお互いを親友と思っているんだなぁと思いました。
 ところで七年前に何があったのでしょう?

ユーフェミア
「優しい色、これが兄様だったのですね。」

 欺瞞に満ちた演説をしたり、シンジュクゲットーの壊滅指令を出したり、ルルーシュにボロ負けしたり、生きている間は好感の持てる描写がされなかったクロヴィスでしたが、ルルーシュ、ナナリー、二人の母マリアンヌの肖像画は、三人とも笑顔でした。
 その肖像画を壁に掛けていたのは、クロヴィスが三人を家族だと思っていた事の証なんですよね。
 嫌いだったのなら、わざわざあんな部屋の真ん中に飾ったりするワケないのですよ。
 その家族だと思っていたルルーシュに殺されるとは、今更ながらにちょっと不憫です。

ロイド
「しかしランスロットごと追い出さなくたってさぁ。」
セシル
「そうですよねぇ。ナンバーズはダメだって言われても。」

 学校のすぐ傍に秘密基地とは。
 きっと事件が起きたら、授業中でもロイドさんが作った通信機がピコピコ鳴ってスクランブルが掛かったりするんですよ。スザクの正義のヒーロー路線は大・賛成!

 あと、ナンバーズというのはイレブン以外の名誉ブリタニア人という事でしょうか。ロイドさんやセシルさんも名誉ブリタニア人ということでしょうか?やっぱりその線は薄いですかね。バトレー将軍と対等に話したり、皇族とも関係がありそうな、あの余裕はどうみても無印ブリタニア人としか思えませんし。

 それに、イレブンはともかく13以降は語呂が悪いですしねぇ。二十歳過ぎたのにまだティーン?みたいな。(耳が痛い)
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