DARKER THAN BLACK 黒の契約者感想第1話感想「契約の星は流れた…前編」



 第1話感想「契約の星は流れた・・・前編」感想

 第一話を観た印象は、「失ったものを求める」事を意識した作品だなという感じです。

「あの夜、君の見た星空を僕は知らない・・・」
 スタッフはエウレカセブンを作ったBONESさん。
 妖奇士は土曜の前番組のBLOOD+の血みどろ展開の余波で土曜の6時から暗い作風の番組を見る気にはならなかったので視聴しませんでした。
 コードギアスに引き続いて、木曜深夜に放送してくれて、何だか得した気分になるので、よし、毎週観よう。(ひねくれ)

 世界観は地上には何かを隠す「地獄門」、空には偽りの星空が広がり、本当の星空は見えない東京。
 「契約者」「ドール」などの人外の存在が跋扈し、それを秘密裏に抹殺、関係者の記憶を抹消する公安部外事四課という隠蔽組織が存在する世界。

 主人公の名前の李は、偽名の可能性が有りますし、夜の世界では「黒(ヘイ)」と呼ばれていたので、私も黒さんと呼ぶ事にします。
 黒さんは秘密を持った契約者、天体望遠鏡を担いでアパートに。
 オープニングには澄み切った空に満天の星、一方の東京で見えるのは、紫がかった空と、「契約者」と何らかの形で相関関係のある、「偽物の星空」。
 公安部外事四課には「天文部」が存在し、それによって「契約者」の何かを観測しているみたいです。


 第一話を観た限りでは、主人公の黒さんは、オープニングの少女との関係の有る「何か」を取り戻そうと、天体望遠鏡で偽りの星空を眺めています。
 契約者達は、「人間」を捨てて能力を得た対価として、本人にも理由の分からない行動という代償を支払います。
 それは多分、「失われ」「人間としての自分」を取り戻そうとする意識の現れなんじゃないかなと思います。

 そして、「失われ」た地獄門も内側の世界、そこに何かが存在し、国家規模で追い求める価値があると共に、黒さん達が求める何かもそこに有る筈ですし、「壁」とは、乗り越える、或いは打ち砕く為の対象です。
 スクライド的に言えば、

カズマ
「俺の目の前に分厚い壁があって、それを突破しなければいけないなら、俺は迷わずこの力を使う。」

という感じ。

 黒さんが星を見るのも、「契約者としての自分」を象徴する「偽りの星空」の先に有る「過去の自分」に繋がる「本当の星空」を追い求めて天体望遠鏡を覗いているように感じました。
【完全生産限定版】DARKER THAN BLACK-黒の契約者- 1 [DVD]

【完全生産限定版】DARKER THAN BLACK-黒の契約者- 1 [DVD]