DARKER THAN BLACK 黒の契約者感想第3話「新星は東雲の空に煌く…前編」
第3話「新星は東雲の空に煌く・・・前編」感想
今週も黒の契約者のテーマ「失ってしまったモノを探し求める」に則って展開されました。
失ったモノは「家族」、或いは「家族の情愛」。
例によって黒さんの「失ったモノ」にも重なります。
舞
「兄弟とか、家族は?」
黒
「いません・・・。」
舞
「そう、私と一緒・・・。」
それと、先回は受動霊媒「ドール」の生まれ方について描かれましたから、今回は
「契約者」の生まれ方について描かれているようです。
受動霊媒の方は自分を「人間」だと信じている悲劇なのに対し、契約者の方は、
自分が「人間」でなくなっていく悲劇を描くのだと思われます。
先回の千晶さんが、家族を失った時に同時に失ってしまったモノが「人生の充実感」だったとすれば、舞さんの場合は、あれ程熱望していた「情愛」が希薄になって行く様が描かれるのだと思われます。
「誰もいない部屋」、「失ってしまった家族のカタチ」、求めて仕方が無かったのに得られなかった「情愛」、いっその事父親がいなければいいのにとすら思っていたのに、無くし始めて、初めて「情愛」の尊さを知ってしまう展開が来週の後編だと思われます。
舞
「何だか李さんて、お兄ちゃん・・・みたいだね。」
本編は子供と大人の真ん中にいる中学生の心情が遺憾なく表現されていました。
流石BONESさんです。
親に対して甘えたい気持ちが有るのに、父親は家に帰って来ない。
そんな父親を否定したいのに、否定しきれずに心の底で「情愛」を求めてしまう。
友達の家の夕食に誘われても、大所帯で楽しそうな食卓を目の当たりにして自分の家の食卓の寂しさ、「誰もいない家」に帰るのが怖くて、父親が帰ってくるのを期待して自宅に帰るも、やはり父親はいなかったのです。
抑圧された「自分はここにいるの!」、「もっと愛して!」という感情の裏返しで、万引きに走ってしまいますが、素人の悲しさ、あっさりバレてしまいます。
黒さんの機転でやり過ごしますが、少年少女が非行に走ってしまう様を描いていて、小学校で生徒の非行防止とかで上映されるアニメとかに使っても遜色無い出来です。
あ、やっぱダメだ。
血は飛び散るし、銃は撃つし、不法侵入で守衛さんに追っかけられるは、ちょっと教育上宜しくない。
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