DARKER THAN BLACK 黒の契約者感想第5話「災厄の紅き夢は東欧に消えて…前編」



 第5話「災厄の紅き夢は東欧に消えて・・・前編」感想

 今回のテーマは「契約者」の持つ「心」
 一人は、兵器として扱われ続け、摩耗して「喪失者」となってしまったハボックさん。
 もう一人は、対価が「喫煙」なのに、タバコが苦手なジャックさん。

 彼の存在は、「対価」が、人間性の喪失」を補おうとするものだという当ブログの見解に裏付けてくれそうです。
 「合理性」で出来ている契約者であるジャックさんが、合理的ではないと考える「タバコ」「対価」として吸うのは、明らかに合理的ではありませんから、それは人間性の象徴と考えて差し支え無いと思うんですよね。

 


 
 さて本編、今回は「最低最悪の能力者」と呼ばれたハボックさんを巡るお話。
 桐原さんの外事4課が、いつも自分達が犯罪者扱いしている「契約者」と微妙に協力関係を取る事で、桐原さんが「契約者」というものを深く理解する契機になりそうです。展開上、黒さんと桐原さんが互いの正体を知る時が物語の転換期であると思っているので、その為の布石の一つだと認識しときます。

 この前後編で描写されるのは、「契約者」「苦悩」だと思います。
 新キャラであるサイモンさんは明らかに「合理的」ではないタバコを吸わなくてはなりませんし、ハボックさんは、過去の事件が原因で「喪失者」となっているようです。

 この話、現時点では、後編での話の落としどころが分かりません。
 ハボックさんが「喪失」したものを、何らかの形で取り戻すのだとは思うのですが、それと黒さんと桐原さん、サイモンさんがどう拘わってくるのか分かりません。
 ハボックさんが「喪失」したものは来週描かれるとは思うのですが、次回予告も踏まえてみると、全くの通りすがりの家族連れの命を救う辺りで、人を殺して殺し続けてきたハボックさんが、嘗て叶えられなかった「人を助ける」という願いを叶える事で持ってきそうな気はするんですけど。
 あと、黒さんの過去も絡んでくるようですが、それはこの辺で黒さんの背景も描写しておかないと尺的にまずいだろ、という展開上の都合による付加情報ぐらいの位置づけなんじゃないかと思います。
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