DARKER THAN BLACK 黒の契約者感想第15話「裏切りの記憶は、琥珀色の微笑み・・・(前編)」
第2クール突入と同時にクライマックス的展開。黒<ヘイ>さんのいる組織、MI6、霧原さんのいる警視庁の3勢力がアンバーさん達のグループの活動がきっかけとなって「ライン」を作り続ける地上の動きと、大黒斑周期と地獄門の作りつつある「ライン」の天体の動きが印象的でした。
来週は「真相」を知る黒<ヘイ>さんとノーベンバー11さんに連なる「ライン」がアンバーさんに対抗しそうな感じです。まだ第2クール始まったばかりだから、もうちょっと抑えてくるかもしれませんけど、現在の敵対勢力同士の「協力」の第一歩になるのは間違いなさそう。
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・重要な要素のおさらい
12話の感想でも書きましたが、
幼少時の黒<ヘイ>さんの世界 「流れ星−神様」
現在の黒<ヘイ>さんの世界 「流星の欠片−ゲート」
というアナロジーがありますし、11話で、「流星の欠片」をフィルターにして、「本当の星空」が見えたように、「流星の欠片」は、「一応」、願いを叶えてくれる存在です。
また、「星の見える場所」というのは、黒<ヘイ>さんが「本物の星空」を見ようと天体観測をしているように、黒<ヘイ>さんにとっての辿り着きたい場所、「理想郷」です。
雨霧さん
「流星の欠片は手に入った。次はこの街を混沌と憎悪で満たす。始めるぞ。」
アンバーさんの中に、白<パイ>さんがいるなら、辿り着きたい場所は、「本物の星空」、「星の見える場所」です。銀<イン>さんに「初めまして」と「久しぶり」と言ったのは、アンバーさんの中には、銀<イン>さんを知っている人格があるからじゃないかなと、思ったり。
・新キャラその1、アンバーさん
今までOPにも出てきたりと、タダならぬ存在感を放っていたアンバーさんですが、夏の晴れた昼に傘を買っていく んですが、ホウムラン軒の理花さんの打ち水を防いだり、ラストに俄雨が降ってきたりと、予め予測していたかのように展開していきますし、テロ攻撃でも、エ イプリルさんがやったかのように見せ掛けられる等、恰も別の勢力の犯行のように見せていますし、アンバーさんは予知能力みたいな「見通す力」を持っているみたいです。
更に、アンバーさんが買った傘は透明なビニール傘、これはアンバーさんの「見通す力」を象徴しているのだと思います。
この「傘」が象徴するように、全てはアンバーさんの意図通りに進んでいます。
もし、アンバーさん達が描く「混沌と憎悪」を打ち破れるとしたら、アンバーさんの作り出した「誤解」から早々に脱け出し、アンバーさんの仕業だと気付いた黒<ヘイ>さんとノーベンバー11ことジャック・サイモンさんと、彼らに繋がる「ライン」に連なる人達。
うん、俄に面白くなってきました。
・新キャラその2、マキ君
一人称が「僕」だったので、素直に少年と判断。同じオッドアイで、右眼が緑色、左眼が赤色と、偶然とは思えないシンクロニシティっぷりな、「魔法少女リリカルなのはStrikerS」のヴィヴィオさんを思い出してなりませんが、アンバーさんに凄く懐いています。
マキ君の持っていた首飾りは紐の部分が千切れていますが、これはアンバーさんに裏切られたと思った黒<ヘイ>さんが引きちぎったんじゃないかと思ったりしました。
彼の立ち位置がうまく掴めませんが、ロリ成分でヴィヴィオさんに挑戦しようとは、5年遅いと思いました。アンバーさんみたいに若返ってからやり直して下さい。(笑)
・形成されていく「ライン」
\x{2460}疑惑の「ライン」
次々に起こる謎のテロ行為。真相をが分からないまま、互いに対する疑念が加速していき、誤解が生まれていきます。
MI6が「組織」にテロ行為を仕掛けた。(MI6と「組織」のライン)
CIAがMI6にテロ行為を仕掛けた。(CIAとMI6のライン)
中国大使館がCIAにテロ行為を仕掛けた。(中国大使館とCIAのライン)
MI6?が中国大使館にテロ行為を仕掛けた。(MI6?と中国大使館のライン)
と、テロ行為の「ライン」を作りつつあり、地上は俄に大規模な抗争に突入しつつあります。
黄<ホァン>さん
「ヤツら、みんなして戦争でもおっぱじめようってんじゃねえか?」
\x{2461}協力の「ライン」
一方で、アンバー(フェブラリー)を巡って、黒<ヘイ>さん達による小規模な接触・衝突が続きますが、そちらでもラインが作られていきます。
黒<ヘイ>さんとマキさん(「組織」とアンバー一団のライン)
黒<ヘイ>さんとノーベンバー11(「組織」とMI6のライン)
ジュライさんと霧原さん(MI6と「警視庁」のライン)(ノーベンバー11さんが言った「彼女」は多分霧原さん)
銀<イン>さんとアンバーさん(「組織」とアンバー一団のライン)
黒<ヘイ>さん
「お前達は手を出すな。あいつはおれが始末する!」
ノーベンバー11
「そうはいかんな!」
この、二人が結局戦闘を避けたシーンは、二人の一時的な共闘を暗示していると思うので、ノーベンバー11さんは来週格好良く登場してくれますよ。そもそも、爆発ぐらいで死ぬようなノーベンバー11じゃありません。第6話で、「長靴」で黒<ヘイ>さんの攻撃を防いだように、何か用意をしているような気がします。
\x{2462}天体の作る「ライン」
一方で、香那美さん達のいる国立天文台では「大黒斑周期」、星見様の予言(それに「流星の欠片」)と、天国門の喪失に酷似する状況が展開します。
香那美が巨大な黒点を「目玉」と言っていましたが、「視線」は射抜くものであり、聞く所によると、「東京」と「南米」が射抜かれて「地獄門」と「天国門」が出来たという話ですから、太陽の「視線」によって射抜かれるから、「地獄門」や「天国門」が反応するんじゃないかと思います。
星見様の予言は、「楽しげ」と「悲しげ」、「強く」と「弱く」、「終わり」と「始まり」等、対義語を並列させて修飾させていたり、矛盾とも思える語を接続している事から、二義性或いは二面性、表裏一体といった、「受け取り=観測」の方法によって180度変わる「価値概念」(「観測」という行為の形象内容は〜話の感想参照)や、人間の価値観を超越したモノの現出を提示していそうな気がします。マキ君のオッドアイも、そういった二義性を象徴したガジェットなのかもしれません。
またこれは、「黒」と「白」、「天国(門)」と「地獄(門)」と いった、表裏一体の存在の邂逅の可能性も示している気がします。5年前のアンバーさんより、今のアンバーさんの方が明らかに若く見えたりもしますし、意外 と、今のアンバーさんの正体は、白<パイ>さんと、先代のアンバーさんが融合しているんじゃないかな?(無責任な煽り)
星見様
「囁いておる。星様が。囁いておる。星様が。
楽しげに。悲しげに。きらきらと。ぴかぴかと。聞こえておる。聞こえておる。」
「きらきら、ぴかぴか、お星様が、光っているね。
強く、弱く、歌っているね。
聞こえるさ。あの時みたいな。
もうすぐなんだね。終わりの始まり。終わりの始まり。」
今話は、「ライン」というものが意図的に用いられている印象を受けたんですが、東京は北回帰線より北ですし、ブラジルも勿論南回帰線より南なので、実際は太陽と地獄門、天国門が一直線になったりはしないんですが、その辺は景気よく無視していこうと思います。(ダメ)
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・当ブログの感想
DARKER THAN BLACK 黒の契約者第2話感想「契約の星は流れた・・・後編」
DARKER THAN BLACK 黒の契約者第1話感想「契約の星は流れた・・・前編」
・新OP
霧原さんの危険なドライビングで始まる新OP「覚醒ヒロイズム~THE HERO WITHOUT A“NAME”」ですが、黒<ヘイ>さんが戦っているのが自分自身というのは、字の通り「黒<ヘイ>さん自身との戦い」を象徴し、「砕けた仮面」、「脱ぎ捨てたコート」は、束縛からの「自由」を象徴しているのだと思います。
前評判はあんまり良くなかったけど、ノリがいいし、割と雰囲気も合ってる曲だったと思います。
あと、ラストで、天体観測をする黒<ヘイ>さん、空を見詰める銀<イン>さん、その膝の上で眠る猫<マオ>さん、俺は関係ないぜ、みたいな感じで後ろを向いているくせに、何だかんだで付き合っている黄<ホァン>さんが、4人の「家族関係の構築」を象徴しているんじゃないかと思いました。今回も、銀<イン>さんを迎えに行く猫<マオ>さんを、黄<ホァン>さんが心配しているような描写もありましたし。先回のエピソードがきっちり効いている感じです。
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・新ED
新EDは穏やかな海の風景をバックにしたハイカラこと、「HIGH and MIGHTY COLOR」の新曲「Dreams」。幼い日の黒<ヘイ>さん、白<パイ>さん、銀<イン>さん(キルシー)が砂浜で遊ぶという、余韻でじんとくるタイプの曲。本編で悲愴な離別や死別の後でこの曲が流れてきたら結構やられるかも。
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・おまけ
サイモンさん、運転中の携帯電話は危ないよ?
のっけから公費で徹夜で酒飲んでいたエイプリルさん、嫌煙者のくせに喫煙するノーベンバー11さん、道端に怪しげな仮面を捨てていく黒<ヘイ>さん等、情操教育に悪い人たちばっかりだなぁ。(笑)