機動戦士ガンダムOO第15話感想&備忘録「折れた翼」
今話は、刹那君が「存在理由」を失い、「失敗が許されない」筈のガンダムマイスター達が敗北を喫してしまい、全てが「破壊」された中から、天より舞い降りたガンダムスローネを始めとする新しいガンダムが登場し「再生」が開始されていく中で、アレハンドロさんとリボンズが「新たな日の出」を見つめていたのが印象的でした。
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2008/02/22
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本編感想
刹那・F・セイエイ
全世界による各国の精鋭、圧倒的な物量、そしてビリーさんによってスメラギさんに穿たれた「現行勢力に於けるガンダム鹵獲の可能性」というノイズが来した情報的、戦術的優勢の消失により、鹵獲されていくガンダム。
そんな中で、刹那君が「ガンダム…。ガンダム…。」と「あの時自分を助けてくれたガンダム」の幻影を見ながら「ガンダム」に祈りながらエクシアで手を伸ばし、そして、新たに現れたガンダムに「ガンダム…。ガンダム…。」と、自らの「ガンダム」の象徴である操縦桿を手放して(=エクシアを忘れている)自らの手を伸ばす形で、刹那君の存在理由である「ガンダムになる事」を失って自分の全てをなくしてしまった形。
「死ぬ…死ぬのか、この歪んだ世界の中で。
何にもなれないまま、失い、続けたまま、朽ち果てるのか。」(刹那・F・セイエイ)
スメラギさん
「消えていく。ガンダムマイスターの命が。」(スメラギ・李・ノリエガ)
計画が破綻したまま状況が分からず焦燥するプトレマイオスクルー達とは対照的に、ビリーさんに渡された「現行勢力に於けるガンダム鹵獲の可能性」のファイルで予めこの状況を予測していたたスメラギさん。
けど、ガンダムマイスター達の命が危険であることを知っていて、それでも黙認したのは心情的にはあまり理解できないので、ビリーさんを利用したくないという友情から来る義理だけではなく、ソレスタルビーイングの上層部からの、或いはヴェーダからの「計画」なのかも知れません。
リボンズ・アルマーク
「他の監視者達の意見を聞きに行く。
私の仕事もここまでかも知れんしな。」(アレハンドロ・コーナー)
「そんな気なんか無いクセに。大人は嫌いだね。」(リボンズ・アルマーク)
ガンダムマイスターの危機を承けて、アレハンドロさんの新たな動き、リボンズさんの新たな一面、それらを象徴するような日の出(=ガンダムの太陽炉の象徴、ついでにサンライズ 先回アレハンドロさん達のトコは夜だったのでこのシーンは多分夜明けでしょう。)が、新たなガンダムの登場と予告で言っていた通りの「第二幕」の開始を象徴していたように感じました。
次回予告
機動戦士ガンダムOO第16話「トリニティ」
神学のスタンダードな解釈では「天の父、その子キリスト、聖霊」で三位一体(=トリニティ)なんですが、新たに登場した3機のガンダムの事を言っているのか、なんか偉そうなソレスタルビーイングのお偉いさん達やイオリア・シュヘンベルグ、プトレマイオスクルーの関係の事を言っているのか。