ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス-第19話感想&備忘録「家族―温もりの欠片―」
今回は「親子の絆」がテーマ。
「父親」として、ジークリンデの父親であるヴィルヘルム・バウムガルドと、ローラの仮初めの父親であるベイゼル・サカキ、そして、ドラゴンとドラゴンの全ての親であるタナトスの姿が描かれていました。
「娘を助けたい、それだけでは理由にならないかね。」(ヴィルヘルム・バウムガルド)
「つくづく都合のいい道具だ。」(ベイゼル・サカキ)
「本当によく出来ている。」(ベイゼル・サカキ)
- 出版社/メーカー: コナミデジタルエンタテインメント
- 発売日: 2008/01/23
- メディア: DVD
- クリック: 24回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
本編感想
ジークリンデ・バウムガルドとヴィルヘルム・バウムガルド(運命側)
今までも書いてきましたが、私は「絆」こそが「本当のレゾナンス」だと思っています。
それは「強制(=宿命側のキーワード)」ではなく、お互いの「自由意志(=運命側のキーワード)」によって築かれるからです。
ですから、ヴィルヘルム・バウムガルドさんが娘の自由意志を尊重し、帰るかどうかを娘の選択に任せたのは、運命側である事を象徴しています。
「違う!娘として、父親である私の許に帰ってきてくれないかと、そう言ってるんだ。」(ヴィルヘルム・バウムガルド)
ローラとベイゼル・サカキ(宿命側→運命側?)
一方、抗タナトス因子はオリジナルドラゴンにしか効かないという事で、娘と同じ姿をしたオリジナルドラゴン・ローラさんを「強制」を掲げて実験にしようとしているサカキ司令。でも、本当に嫌いなら、わざわざローラさんが寝ている姿を眺めていたりはしないよね?という事で、ローラさんの「自由意志」を認識して「運命」側に戻ってくるんじゃないかなと思います。
そもそも、ヴィルヘルムさんとサカキ司令を同時に出した意図は、同じ「父親」なのに、「運命」サイドと「宿命」サイドに分けるような事ではないと思いますし。
おまけ 〜「抗タナトス因子」が地球産ドラゴンに効かない理由〜
理由は簡単です。「抗タナトス因子」は、「強制(宿命側のキーワード)」を属性に持っているからですよ。つまり、地球産ドラゴンは、最初からタナトスから自由で、「自由意志」を掲げる「運命側」の存在なので、「強制」の属性を持つ「抗タナトス因子」は効きません。
逆に、オリジナルドラゴンはというと、タナトスの「強制」した「聖痕」を刻まれ、パートナーとの関係も本当に幸せな「絆」ではありません。例えば、トアは寿命が迫っている事をジン君に隠していますし、ノザキ教授はキタジマ博士が寄り添っていますが、キタジマさんはヨナミネさんとも完全に離れてはいませんし、ローラさんも、サカキ司令に利用されるだけで、地球産ドラゴンのように盤石の「絆」で結ばれているワケではありません。
だから、オリジナルドラゴンは、完全にタナトスの敷いた「強制」から解放されていないので、「抗タナトス因子」に弱いのです。
因みに、「強制」の属性を持つ「抗タナトス因子」如きが、「強制」の大御所である「タナトス」に効くワケがありません。最後に勝つのは「自由意志」を掲げる「運命」サイドですよ。それは、「強制」に打ち克つ力を持つ地球産ドラゴンを見ても明らかですよ。