機動戦士ガンダムOO第20話感想&備忘録「変革の刃」
今回は、ラスボス候補だった筈のアレハンドロさんが小人化してラスボス候補から転げ落ち、代わりにリボンズさんと王留美さんがラスボスとして一気に浮上。今期の着地点と来期の姿が垣間見えてきた…という感じです。
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量産型ガンダムは悪魔だよ?
「何という性能だ。やはりこの機体、凄い!」
「最早ガンダムなど恐るるに足らず!」(セルゲイ・スミルノフ)
セルゲイさんもソーマお嬢さんも「勝利の美酒」ではなく「ガンダムの性能」に酔いしれていますけど、美味しい話には裏があると言います。お気を付けて。
そんな中でただ一人「ガンダムの誘惑」には引っかからなかったのがグラハムさん。
「断固辞退しよう。
私はフラッグでガンダムを倒す。」(グラハム・エーカー)
「しかし隊長、フラッグの性能ではガンダムに…」(ダリル・ダッチ)
「男の誓いに訂正は無い!」(グラハム・エーカー)
グラハムさん、あんた漢だよ。
それに、トライアルシステムみたいにネットワークに繋がっている為に潜む危険も有りますから、スタンドアロンのフラッグを貫くグラハムさんの選択は後で生きてきそうな気がします。
絹江さん
恐らく絹江さんは死んではいないんじゃないかな、というのがSunithaの考え。
根拠としては、絹江さんが得た情報というのは「視聴者が知っている真実」だからです。
「知っているでしょう?
ソレスタルビーイングの所有するあのクルジスの少年兵がパイロットをしている、あのガンダムです。」(アリー・アル・サーシェス)
「クルジスの…少年兵…」(絹江・クロスロード)
「そのガキをですね、誘拐して洗脳して戦闘訓練を受けさせゲリラ兵に仕立て上げたのは何を隠そう、この私なんです。」(アリー・アル・サーシェス)
エイフマン教授が得た情報は、「視聴者が知らない情報」だから、展開上エイフマン教授は、視聴者にその情報を仄めかす役目を果たした後は、視聴者に隠す為に死んで頂くしかなかったんですが、
「だとすれば、やはりイオリア・シュヘンベルグの目的は、戦争根絶ではなく―」(エイフマン教授)
それに対して、絹江さんが得た情報は、絹江さんが欲しい情報とは関係が無い「刹那君についての情報」に過ぎないので、今、「ガンダム(と一括りにしている概念)を憎悪している沙慈君」の誤解を解かす鍵になる筈です。
というワケで、絹江さんについてはそれ程心配はしていません。それでもサーシェスさんの車に乗ってからはハラハラしっぱなしでしたけど。(チキン)
これで絹江さんが亡くなっていたらごめんなさい。
沙慈君&ルイスさん
「患部の幹細胞に異常が見付かったの。
ガンダムのビーム兵器には細胞障害を起こす物が含まれているんじゃないかって。」
夢のエネルギー源の筈のGN粒子に副作用、正に悪魔の所行ですが、恐らくそれはトリニティと三大勢力に与えられた「赤いGN粒子」を放つ「疑似太陽炉」の方だけで、プトレマイオス側の「本物の太陽炉」・GNドライヴにはそういう危険性は無いんじゃないかなと思います。
根拠としては、「赤いGN粒子」を放つ疑似太陽炉は、恐らく「悪魔(の兵器)」としての役割が与えられているからです。
「悪魔」や「悪鬼」と作中で呼ばれているトリニティ組(プトレマイオス組にはそういう呼称は無かったのには注目)は勿論、「人間が嫌いな神さま」のポジション(と私は理解している)アレハンドロさんの息が掛かった新しいガンダムも恐らく「悪魔」でしょう。
だとすれば、「悪魔」の兵器で喜んでいるトリニティ、三大勢力は「後々痛い目に遭うよ…」という伏線なのだと解釈。その延長線上に、真の「太陽炉」を持つプトレマイオス組のガンダムが「天使」として描かれる事に繋がっていくのだと思います。
また、ルイスさんが大怪我を負い、絹江さんも行方不明(だよね?)の状態で散々な沙慈君ですが、ルイスさんの姿を描いていないという事は、彼女は大事な時に帰ってきてくれるという事でしょう。負けるなルイスさん。
「宇宙(そら)で待ってて。すぐに追いつくから。」
今回もそうですが、ルイスさんの優しさはグッと来るものがありますよ。沙慈君の事は任せたよ!
アレハンドロさん小人化
「そんな時『偶然』にも私の前に天使が舞い降りた。君の事だよ、リボンズ・アルマーク。」(アレハンドロ・コーナー)
「拾って下さった事へのご恩返し『は』させて頂きます。」(リボンズ・アルマーク)
「リボンズ、君はまさしく私のエンジェルだよ。」(アレハンドロ・コーナー)
「これがヴェーダ、イオリアシュヘンベルグ。
いや、ソレスタルビーイングの根幹を成すシステム!」(アレハンドロ・コーナー)
今まで「謎の存在」だったアレハンドロさんが自分の動機を喋り始めたのは、今まで「ボスクラス」だったアレハンドロさんがその役目を終えて「サブボスクラス」に落ちた事を意味すると思います。恐らく今期はプトレマイオス組がアレハンドロさんの野望を打破して、用済みになったアレハンドロさんをリボンズさんが裏切って来期へ――という所かなぁ?
プトレマイオス組
プトレマイオス組は「第一段階終了」だと思っているのに、アレハンドロさんにしてみれば既に「第三段階」という齟齬が面白いです。
あと、すっかりしおらしくなってしまったティエリアさんが可愛すぎて困る。
「正直、僕は不安に思う。
ヴェーダの情報に明示されていなかったトリニティの存在。
そのヴェーダががデータの改竄を受けたという事実がどうしようもなく僕を不安にさせる。」(ティエリア・アーデ)
「命令違反をした罰を…」(ティエリア・アーデ)
トリニティ側
「これは…ガンダムではない!」(ヨハン・トリニティ)
皮肉ですね。
形式的には先回は刹那君に「ガンダムではない」と言われて「錯乱したか」なんて言っていたりしてたのに今度は自分が「ガンダムではない」という立場に。
まあ刹那君の場合は「ガンダム」は「紛争根絶を体現するものではない!」なのに対して、ヨハンさんの場合は単なる「敵対者」という認識で言っているだけなんですが。
王留美
「それ程までに今の世界がお嫌いですか?」(紅龍)
「ええ、変わらないのなら壊れてもいいとさえ思う程に。」(王留美)
「こんなにも世界が変わっていく。
その向こうには、一体何があるのかしら。」(王留美)
小人化したアレハンドロさんに代わって「謎の存在」として浮上してきたのが王留美さんという感じかなぁ。今までプトレマイオス組に一番近しい人物だった王留美さんが「ラスボス」候補として出てきたのは面白いですね。
機動戦士ガンダムOO 特典 ガンプラ FG「ガンダムエクシア ロールアウトカラー」付き
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次回予告
機動戦士ガンダムOO第21話「滅びの道」