二手…遅れたようだな。ブリタニア家は血統故に誇りと勇気から力を得、運命に勝利して来た。だが!弱点もまた血統故に。ルルーシュ…妹がお前の弱点なのだ。 コードギアス反逆のルルーシュR2第23話感想&備忘録「TURN23 シュナイゼルの仮面」

 ルルーシュも、シュナイゼルも、自分の「願い」の為に人を犠牲にします。それは「妹」であろうと、「かつての部下」であろうと、「かつての仲間」であろうと、容赦無く、呵責無く、無慈悲に犠牲にします。それでも、ルルーシュシュナイゼルの間で決定的に違うのは、「罪」の在処に他ならないのでしょう。

ルルーシュ シュナイゼル
ユーフェミアを自分の意志で撃ち殺して自ら手を汚し、それ「罪」と捉え涙を流していた コーネリアを機械を使って殺して自らは手を汚さず、「罪」をコーネリアの不明さに託けた
嘗ての仲間である「黒の騎士団」に対して自ら狙いを定め、富士山の噴火で壊滅させた。 ナナリーは兄である「ルルーシュ」に対して狙いを定めたつもりでいるが、実際はシュナイゼルに照準を合わされてシュナイゼルの戦略の一部となっており、実質シュナイゼルの傀儡に過ぎない
合衆国の代表を人質に取ったが、それは自らを「悪」として「罪」を自分一人が被り、彼らに罪を被せない為(多分) ナナリーを人質に取った上に、ナナリーにフレイヤの発射という「罪」を背負わせた

 

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本編感想

 「罪」を自ら背負って、その「贖罪」の為に戦うのは、シュナイゼル一派以外の全ての登場人物達にも共通しており、今話ではそれが何度も何度も強調されています。

ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア&C.C.

「もう、特別扱いはできない。
消えていった数多の命の為にも、俺達は止まるワケにはいかないんだ。
そうだろ、C.C.?」(ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア
 
「ああ…そうだな、ルルーシュ。」(C.C.)

ナナリー・ヴィ・ブリタニア

「お兄様の罪は、私が撃ちます!」(ナナリー・ヴィ・ブリタニア

枢木スザク

「僕は彼の剣だ。彼の敵も弱さも、僕が排除する。」(枢木スザク)

黎星刻

「いざというときの覚悟はある。しかし、だからといって無駄にしてもいい命など存在しない!」(黎星刻)

扇要

「最初にゼロを、ルルーシュを認めてしまったのは俺だ。
だから俺には責任がある。」(扇要)

ニーナ・アインシュタイン

「富士の作戦を使ってしまった以上、フレイヤの残弾から計算すると、こちらが一手不利になる。とすると、ニーナを頼りにするしかないが、当てにできるか。
俺を憎んでいる筈だ。ユフィの仇。ゼロであった俺を。
しかし、シュナイゼルを倒す為には―――」(ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア

ジノ・ヴァインベルグ&紅月カレン(あれ、フラグ?)

「いいの?一緒に戦うなんて。
ブリタニアを敵にすることになるけど。」(紅月カレン)
 
「今なら、さ。今なら君の気持ちも少しは分かる気がする。」(ジノ・ヴァインベルグ)
 
「え?えーと、どういたしまして。」(紅月カレン)
 
「何だそりゃ?」(ジノ・ヴァインベルグ)

ジェレミア・ゴットバルト&篠崎咲世子(あれ、フラグ?)

「騎士道に殉じるか、君も。」(ジェレミア・ゴットバルト
 
「そうかもしれませんね。」(篠崎咲世子


 以前から、コードギアスの登場人物は「断罪者&受罪者」と「免罪者と贖罪者」の「罪」を背負った人間達が二通りに分かれ、更にそのカテゴリーに含まれないシュナイゼルという「罪を背負わない存在(とりあえず『無原罪』としましょう)」が例外として存在します。
 しかし、「免罪者と贖罪者」の筆頭だったナナリーが、「無原罪」によって「断罪者&受罪者」に仕立て上げられた事により、一層混迷していきますが、コードギアスが今まで積み重ねてきた「罪」という重みこそが、シュナイゼルを否定する力を蓄えているワケです。
 「罪」を背負った者は、決して「罪」から逃れられない。それは神という存在を以てしても不可能であり(この辺はルルーシュがラグナレクの接続を否定した所で物語的には解決済み)、生まれながらにして人は「嘘(=罪)」を犯してしまうが、お互いに「罪」を背負っている事を理解する事は、人と人を結びつけ、「嘘(=罪)」を赦す事に繋がっていく。
 この世界に「神」なんて必要無い。多分そういう事。

 だから、Aパート最後の挿入歌が流れている時に出てきた人達の気持ちはみんな「同じ」だから、最後はみんな分かり合えるよ。

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume04 [DVD]

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次回予告

 コードギアス反逆のルルーシュR2第24話「TURN24 ダモクレスの空」

 次回予告のスカした面のシュナイゼルがラブリーにムカツク。

おまけ

 今話でアーサーがスザクに大人しく抱かれていましたけど、アーサーは、この世界の神だと思ってるので、ゼロ・レクイエムが何かは分かりませんが、多分ルルーシュとスザクが向かっている方向は、多分間違ってはいないのだろうと思います。

 あと、相変わらず微妙に作中善に近い扇さん。

「ゼロ、みんなの力を合わせれば、君を倒せる!」(扇要)

 正しくは、「みんなの力を合わせれば、シュナイゼルを倒せる!」ですよねー。

追記

 コーネリア様がシュナイゼルの外道に撃たれてしまいましたが、意味もなく左腕を治療する意図が分からないので、生存に希望は持てるんじゃないかと思いますよ?