DARKER THAN BLACK 黒の契約者感想第7話「五月雨にクチナシは香りを放ち…前編」感想



 第7話「五月雨にクチナシは香りを放ち・・・前編」感想

 今回の話の意図は、恐らく2つ。
 一つは作風に新風を吹き入れる事と、もう一つは、黒さんの独立愚連隊化後の伏線の敷設。

 BONESさんの特色ですが、暗くなる一方の作風を明るくしようとしているのが理由の一つ。
 その努力もあって、往年の刑事モノ、探偵モノ、特に探偵物語のパロディーとしての完成度は非常に高かったです。結構笑えました。まさかDTBでこんな話が見られるとはなぁ。

 BONESのみなさんもそういうの好きだなぁ。


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 久良沢凱の登場シーンの独白は、古典的探偵小説の常套手法ですし、探偵としては派手すぎるツートンカラーのスーツや、ジメジメとした梅雨の季節なのにも拘わらず暑苦しいソフト帽とコートを脱ごうとしない辺りは、往年の俳優松田優作主演のテレビドラマ、探偵物語のパロそのものです。音楽では「太陽にほえろ!」のパロらしきものもありました。どっちも小学生の頃、夕方5時に再放送やってたのを見てたの思い出しましたよ。

 あと、あの怪し過ぎる家政婦は、勿論家政婦は見た!」のパロディで、単に怪しいだけで特に意味の無いキャラだと思います。あれも第一作だけはみましたよ。あまりにも朝日さんらしい作風だったので二度と見ませんでしたが。

 全体的にコミカルで、結構笑えて面白かったです。

 説明するまでも無いですが、久良沢凱に依頼しに来た弓月亜璃紗さんは、初めから「前妻の家の捜索をさせる事」自体が目的だったワケで、暇そうでバカそうな久良沢凱に依頼したのでしょう。
 勿論、前妻の家の中にいたのは、可愛そうなヘルナンデスです。(笑)

 弓月亜璃紗さんが欲しいモノの正体が何かは分かりませんが、わざわざ黒さん達が探りを入れてるワケですから、ゲート関連には違い無いワケで、同じ「花」繋がりで、第3、4話に出てきた植物と関連があるかな?位でしょうか。

 もう一つの意図は、今後の伏線の為に黒さんの仲間を用意しておこうという事。


 
 恐らく今後の展開として、黒さんと霧原さんの接触と、黒さんの独立愚連隊化が待っていると思うので、その時に黒さんの仲間として、久良沢凱の好きそうな「巨大な悪との戦い」に身を投じる事になるのだと思います。
 久良沢凱は、昔ながらのヒーローモノが大好きそうで、キコさんは、BLとか大好きなコスプレ少女。どうしても越えられない壁がありますが、意外と性格が合ってる気もします。

 今まで黒の契約者では人間性の喪失」と、「黒さんの心」をキーワードに展開されてきましたが、今話はその文脈では読み解きづらい。

 新登場の契約者の方は、が「雨ばかりだな、嫌な国だ。」と、登場時から感情を全面に出したり、久良沢凱にぶつかられて不快な表情を出したりと、割と人間的で、黒さんと絡む様子も無いですし。
  久良沢凱とキコは、恐らく第1クール終盤か第2クールの前半でもう一度登場して、その時に契約者と本格的に絡む事になると思われますから、来週は、猫は捕 まえたし、連続自殺事件の真相は分かったけど、黒さんについては曖昧にされて、よく分からない状態で恰好付けて黄昏れていると、今話の序盤の繰り返しでキ コさんが登場して、シリアスな雰囲気ぶち壊し―――と、また日常は繰り返す、というオチになるんじゃないかな。

 しかし、この世界のNHKはすごいな、BLも放送する上に、テレビも止められちゃうのかぁ。
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